トーネードの無職生活

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同一労働同一賃金といっても

2016-12-22 11:38:13 | 日記
 政府は同一労働同一賃金にすると言っています。言うのは簡単ですが、実現するのはなかなか困難だと思います。

 非正規労働者の場合、どのような業務をするのかが比較的はっきりしているのに対して、正社員だと業務の範囲が限定されていないというか、色々な業務を経験しながら昇進して管理職から幹部社員になっていくというのがあるので、この業務と限定的でないことがあります。

 私が初めて就職して配属された部門では、非正規の方といえる嘱託の女性から実務について色々と教えていただきました。給料は教えてもらっている新入社員の私の方がその嘱託の女性よりも高いのですが、実務の能力は新入社員の私よりも当然嘱託の女性の方が高い。同一労働同一賃金とすると嘱託の女性の賃金を上げるか、新入社員の私の賃金を下げなければなりません。

 で、私がその業務をずうっと続けていたかというと、二年もたつと同じ部門内の別の業務に変わりました。たまたまその業務は前任者から引き継いでの業務で、担当は一人だけでしたから他の方と賃金を比較してということはありませんでした。

 そんなことを考えてみても、正社員に求められるものと非正規社員に求められるものとに違いがあるので、一概になんでもかんでも同一労働同一賃金というのも乱暴な気がします。正社員としての責任と非正規社員との責任に違いがあるので、その点は考慮すべきかなと思います。

 一番気になるのが、出向とか転籍とかの場合です。親会社から出向してきて子会社の社員と机を並べて同じ仕事をする。だけど親会社の方が賃金水準が高いという場合はあります。この場合同一労働でありながら親会社子会社の違いで賃金に差が出ます。これをどう考えるのでしょうか。この論議は聞いたことはありません。

 ということで、ちょろっと考えただけでも同一労働同一賃金とは言いますが、日本の労働慣行を変えていかないと実現するのはなかなか困難かと思います。