![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/d1/3c5bc615805282999fca2e51f38b3d28.jpg)
自転車の旅は、つくづくサバイヴァルな日々なのだと実感している。
この最もシンプルな移動のための道具は、
そのシンプルさ故に、重い荷物を積載する長い旅の間に色んな問題に直面する。
その都度、それに自分自身で対処して行かなければならない。
なかなか厄介なことだ。
でも、ひとつひとつ困難を乗り越えてゆく旅の成長(醍醐味)の過程は、
なんだかわくわくする(笑)
そう、毎日がトム・ソーヤなのだ。
舞鶴を朝、出発して国道27号線丹後街道を若狭湾沿いに進む。
この道も繋がる国道8号線敦賀街道も大型車両の通行が多く、
道路状況もよくないので、ずっと緊張が続く。
長いトレーラーが、自転車の横ぎりぎりをゴーッと通り過ぎてゆくときの、
あの風圧と緊張感は冷や汗ものだ。
この幹線道路をパスできる脇道を見つけると、躊躇なくそちらに入った。
とたんにストレスは消え、風景を眺めながらの快適な走りとなる。
舞鶴は今も軍港なのだと実感した。
道路沿いに海上自衛隊の施設が並び、グレーの巡洋艦やイージス艦が柵越しに見える。
そして、この若狭街道は、原発街道でもある。
大飯町の真新しいサッカー場に野球場、体育館そして温泉リゾート施設などなど…
ピカピカの施設群に唖然とする。
二日連続の寝不足が祟って、ペースが上がらなかった。
三松海水浴場の木陰で昼寝した。
海からの涼しい風が終始流れ、気持ちよく微睡んだ。
おかげで元気よく、その日の目的地、三方湖まで
三方湖畔を脇道(たぶん農道)に入り、
湖に面する絶好のテン場を見つけた。
湖面を渡る涼風とヒグラシの蝉しぐれに包まれ、快適な夜を過ごした。
ぐっすり眠り、気持ちの好い朝を迎えた。
テントを撤収して、さぁ今日は敦賀を経由して福井まで行こうか、
と湖畔の道を進んでいた。
上の自転車の画像の先に、落とし穴が待ち受けていた。
とにかく道が荒れていた。
路面の凸凹や落石、倒木も多かった。
私の自転車は基本的にオンロードタイプなのでオフロードな状況には向かない。
何度な障害物に乗り上げバウンドしていた。
見事に重い荷物を積載した後輪がパンクしてしまった。
さて困った。
ここは人家から遠く離れた場所。
とりあえず荷物を降ろして、パンク修理に取り掛かる。
マニュアル本も買って一応読んでおいた。
簡単だと思い実践をしていない。
これが実は厄介だった。
車輪を車体から外して、タイヤからチューブを抜くまでは良かった。
予備に携行しておいた新しいチューブをタイヤの中に入れることが、どうしても出来ない。
悪戦苦闘…長い長い湖畔の一日が始まった。
ジリジリ照りつける陽射しに焼かれながら、湖面を何度も遊覧船が横切ってゆく。
やっと午後遅い時刻、タイヤを車輪から完全に外すことで、
簡単にチューブが収まることに気付く(汗)
さぁ、これで、やっと脱出できる。
車体を組み直し、タイヤに空気を入れる。
ところが上手く空気入らない。
というか?すぐ抜けてしまう。
タイヤ内にチューブを入れる悪戦苦闘の作業の中で何度かヘラを使った。
どうも、そのヘラで新しいチューブを傷つけていたようだ。
暗い絶望感が込み上げてくる。
ここで再び野宿するわけには行かない。
とりあえず自転車を押して街まで引き返すしかない。
どんどん日は西に傾き、情けなくなって来る。
一時間くらい掛けて街に辿り着く。
幸い三方の街に自転車屋さんが有り、助かった。
自己嫌悪のどん底で過ごした長い一日だった。
でも何時までも落ち込んでいられない。
この先も旅は長いのだから。
あの日は、溜まった筋肉疲労を取るための休息日だったのだ。
確かに足、腰、肩、腕、掌などなど慢性的に疲れが溜まっていた。
その筋肉疲労が、あの長い一日のおかげで、
ほとんど消えていた。
再び迎えた三方湖畔の朝。
(また湖畔でテン泊でした)
気持ちを切り替えて出発。
幹線国道8号線の走行は、再びストレスが募る。
地図で確認して幹線道を外した国道305号線、
越前海岸沿いを走る、しおかぜラインは最高に気持ち良かった。
交通量のほとんどない海沿いのなだらかな道を走り抜き、
本日は芦原温泉で心身ともに休息することに決めた。
そして明日は、石川県、金沢も射程距離内だ。
7/28 走行距離、82.11km。
7/29 走行距離、15.18km。
7/30 走行距離、119.50km。
パンクやチェーン切れは今からも発生すると予測されるので、修理ができなければ苦労しますよ。
万策つきて、自転車押して・・・
敦賀、舞鶴の、夜中のフェリーを利用するので、町の様子が目に浮かぶのですが、よく自転車屋さんが、見つかりましたね。 修理が出来てよかったです。
兎に角、GO!! GO!!
今日は金沢までで打ち止めにしました。
不安が残る自転車のメンテナンスと溜まった洗濯物のためです。
京都在住の頃以来の金沢です。
北陸一の都会は、ずいぶん大きな街になった印象です。
国道で出会ったロードバイクの人に自転車専門店を尋ね、色んなアドヴァイスを頂きました。
とりあえず、パンク修理には金沢の自転車屋さんの実践的指導と、
先日の長い悪戦苦闘の中で見通しが付きました。
その先の、三浦さんの指摘するチェーン切れや荷物を積載した場合、
一番多いトラブルと云われるスポークの破損には対応できません。
そういうトラブルに会わないように毎朝、車体の点検や空気圧の確認は欠かしません。
でも結局、予期せぬトラブルは、必ず発生することになりますよね(汗)
それを試行錯誤しながら乗り越えて行くしか旅は続けられません。
毎日、危ないバランスで保たれている旅ですが、
気長に見守ってやってください。
しかし、よくあちらこちらに旅されていますね。
なんとも羨ましい。
松ぼっくりさんの乗った三方湖遊覧船は、厭になるくらい一日中、見送っていました。
そして二日目の湖畔のテン泊は場所を移動したので、
夜の鹿の群れの訪問や明け方のイノシシのテント周辺の徘徊に、
何度か目覚めさせられました。
充分に野生の夜を堪能しましたよ(笑)
この旅の行方は見当もつきません.
どうか気長に見守ってください。
最近、車も自転車もパンクが少なくなったと良く聞きます。それは道が良くなったこと、重たい荷物を載せないようになったことだそうです。
しかし、ランスケさんの旅は、今からも過酷です。また国道など大型車もスピードを上げている。
改めて、旅の安全を祈念します。
三方湖、一度は行ってみたい場所です。
木陰で一息ついているところです。
こんな時に夏の真っ只中を旅している充実感
に満たされます。
今日は富山を越えて新潟県境付近まで。
いよいよ東北は目の前です。
明日は、8号線を走られるのかな~
北陸自動車道は、8号線に沿っているのですが、
車の影の位置が、四国と違うのです。
遠くに来たのを感じました。
夫婦で泣きながら走った思いで深い場所です。
娘の結婚式は、新潟の弥彦神社で・・その上、親不知なんて地名まであって・・
余計な事を書き込んで、すみません。
ついに八月を迎え、新潟県境を超えるつもりでいました。
ところが富山市を前にして、またパンクです。
さすがに今回は苦い学習をしたばかりだったので、
国道沿いの日陰に場所を移し、なんとか一時間で修理を終えました。
富山市を前にして、この先、新潟までサイクリング車を扱う専門店が無さそうなので、
諦めて富山市での宿泊と専門店で予備チューブの購入を決意しました。
松ぼっくりさんの御嬢さんは、遠く新潟に嫁がれたのですね。
お寂しいでしょうが、北国の風景は、四国とは違う格別の風景が広がっています。
また何かと機会を見つけて訪ねてみてください。
幹線国道である8号線は、なるべく外しています。
今回は金沢からR359をメインに使いました。
地図と睨めっこしながら快適な道を探し出す作業も楽しいですよ。
今回も山越え、海沿いのローカルな道は素敵でした。
その代わり、海岸沿いの道は段差が酷くて、見事パンクでした(汗)