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陶芸の基本/ろくろ編 「土殺し (芯出し) 」 のやり方
(元祖陶芸?! 目から鱗が落ちる!)
手びねりや電動ろくろの基本について理に叶った解説をしている参考書は殆どありません。掲載されてる作品などは素敵ですが、内容は写真やイラストの説明をしているだけで、やり方についても何故そうするのかと言うことも書かれていないのです。恐らく修行や独学などで身に付けたものなのでしょう。最近は陶芸の入門書自体が減ってきています。役に立たないからなのです。
You Tube なども以前は陶工さんの動画もあったので、それなりに参考になるものもありましたが、最近は誰でも You Tube 動画を出せるようになったせいか、独りよがりなお粗末な恥ずかしいものが多い。どんな動画かと一度は覗いて見ますが、二度と見る気がしないと言うか目をつぶりたくなるような動画です。ひどいものです。海外の人などが多く見てるようなので恥ずかしさを感じます。陶芸を知らない人がみたら迷路に入り込むでしょう。ますます陶芸離れが進むのではないかと危惧しています。
そんなこともあり自費出版で陶芸の本を上梓しましたが、陶芸の基本を広く知ってもらうためにブログでも開示することにしました。
「手びねりの基本」 については 7回にわたり解説しましたが、引き続き 「電動ろくろの基本」 についても連載して解説をします。
電動ろくろ編では、最初に 「ろくろのやり方、挽き方」 を掲載し、次に 「菊練り」 のやり方を開示しましたが、今回は 「土殺しのやり方」 を開示します。目から鱗が落ちるでしょう。これで電動ろくろがスムーズに出来るようになります。
内容は、私が学んできたことや、15年間にわたって教室で教えてきた陶芸の基本の基です。それは作陶の基礎になることです。ベーシックなオーソドックスな陶芸を学んでほしい。理に叶った手法を伝えて行きたいと思っています。陶芸への最後のご奉公だと思っています。そして、陶芸ブームが再来し、正道な道が開かれて行くよう願っています。
今回の 「土殺し (芯出し)」 と前回掲載した 「菊練り」 が出来ないと、ろくろ挽きは出来ません。この二つは最初は少し難しく感じますが、理にそったやり方をすれば短期間で出来るようになります。「菊練り」 や 「土殺し (芯出し)」 を文章で説明するのは難しいことですが、具体的に解かりやすく解説します。理に叶ったやり方でないと文章には書けません。作陶写真はろくろを始めて 3回目の桐木さんです。2.3㎏ の陶土で行っています。尚、陶芸では芯出しをすることを 「土殺し (つちごろし) 」 と言います。
■ 土殺し (芯出し) の仕方
土殺し・芯出しは、陶土を正円(真円)の形に整えて中心を出す為に行います。電動ろくろは回転によって成形するので、左右対称の正円形 (真円形) にしないと成形が出来ないのです。これから論理的に具体的に解説をします。電動ろくろの回転は “時計回りの右回転” とします。
1.菊練りした陶土をろくろ盤の上に置きます。
2.両手で陶土を叩いて形を整えます。( 最下部を左手中指で締めます)
3.次に、左手の手の平に水を付けて陶土の頂部から全面を濡らします。
4.右手の手の平も陶土の右側面に当てておきます。ろくろを回しながら行います。
5.陶土の全面に水が行き渡るように両手の平の平で馴染ませます。すべりをよくします。2~3回ほど行います。
さあ、これから 「土殺し・芯出し」 です。延べ上げをします。
6.陶土を両手の手の平で挟みます。
7.両手の手の平で陶土を挟んで上に延ばします。ここからが肝心です。
8.まず、“右手の肘” を “右足の太もも” の上に置きます。そして、“右手の手の平” を陶土の下にあてます。時計盤の “4時” のあたりにあてます。
9.次に、左手を右手の向かい側に添えます。時計盤の “10時” のあたりです。
10.右手を4時、左手を10時の位置で陶土を挟みます。これからが本番です。両手にグッと力を入れて陶土を挟み込みます。
11. “右足の太もも” と “右肘” に力を入れて、両手の手の平で陶土を挟み込みます。
12. “右手の小指の手根部 (つけ根) ” のラインで陶土を押し込みます。両手の “小指” のラインで陶土を挟み込むと陶土が上に延びてきます。(ここが一番難しいところです。何回もトライしましょう)
13.グ~ッと満身の力を込めて両手で挟み込みます。右足の太ももで押します。小指のラインが少しずつ凹んできます。
14.凹んできたら、挟む力を緩めずに両手を少しずつ上にあげます。陶土が上に伸びます。延びて行く陶土を追っかけるように両手を上げるのです。
15.なかなか上に延びませんません。何度もトライしましょう。力をいれます。
16.その内に陶土が上に延びてきます。両手で挟んだまま少しずつ両手を上げます。
17.陶土が延びて高く細長になります。左手は右手の手の平へ納まるようにします。
18.陶土が上に少し延びます。少し延びたら再度、両手を下にあててさらに細く高く延ばします。
19.細く延びるまで繰り返し行います。少し慣れてくると 3、4回ほどで陶土が元の1.5~2倍くらいの高さまで高くなります。(これを延べ上げと言います)
次は 「延べ下げ」 です。これは楽に出来ます。
20.上に細長く延べ上げたら、今度は延びた陶土を元の砲弾型 (釣鐘型) に戻します。(これを延べ下げと言います)
21.陶土を下げるときは、 “右手の手の平” を陶土の上部の “側面” にあてて握ります。
22.右手の親指は 親指の “指紋部か第一関節部” を陶土の頂部に置きます。
23.“左手” は、右手の向かい側の面の下部に置きます。回転したまま行います。
24.両手を上と下にあてたら、右手の手の平で陶土を 11時の方向に押して倒します。弓なりになります。そうすると陶土が自然にスルスルっと下へさがります。下げるのは簡単です。
(写真はろくろを始めて3回目の生徒さんです。右手の手の平は、写真の位置よりももう少し下に置いて前に倒しましょう)
25.元の砲弾型に戻ったら、また延べ上げを始めます。何度も同じことを繰り返します。
26.何度も上げたり下げたりを繰り返していると、両手のブレが止まります。陶土の芯が出たのです。陶土が左右対称の正円形(真円形)の円錐になったのです。土殺しの終了です。
最初は両手、両腕が左右にぶれます。両手のブレがなくなるまで行います。何度も行って下さい。要領がつかめるようになります。要領がつかめると 3、4回ほど上げ下げして芯出しが出来るようになります。慣れてくると2回ほどで芯出しが出来ます。
★ ポイント (目から鱗が落ちる) は、
次に、どこにも書いないことを書きます。聞いたこともないと思います。目から鱗が落ちます。細かなポイントです。コツが解かります。理にそったやり方をすれば無駄な時を費やすことなく短期間で修得できます。拙著 『生活にうるおいを与える食器づくり』 にはこのキーポイントが詳述されています。
1.土殺しは力が必要です。両手で陶土を挟んで押し込む時は、“右足の太もも” で “右腕” を押します。そして、陶土がズレないように左手で受けて止めるます。「右足の “太もも” と “肘” 」 に全神経を集中させて行って下さい。力がない人でも出来るようになります。右手を右足の太ももで 10時の方へ押して、向かい側を左手で受けて、土殺しを行うと容易に出来ます。プロの人たちは、真横から両手で陶土を挟んで土殺しをする人たちが多いですが、腕力がないと大変です。尚、右肘を右の太ももにつけるのは土殺しの時だけです。左肘はももにつけません。左脇を少し締めるようにします。
2.最初の段階では、陶土を挟んで上げていると、途中で上の断面が破断されることがあります。細くなってくると両手で挟んでる箇所が止まってしまうのです。下の部分だけが回って切断されるのです。切断された土玉は切り離します。土玉が何個も出来ることがあります。誰でも経験することです。上に行くにしたがって陶土が細くなるので、挟む力も徐々に緩めてやらなければなりません。中間部くらいきたら挟む力を緩めましょう。右肘も右足の太ももから徐々に離します。
3.土殺し ・芯出しは、陶土を 「芯から上げ、芯から下ろす」のです。これが基本です。両手で挟み付けると、陶土に求心力が働いて土が中心から上に延びて行くのです。火山が噴火するようなイメージです。尚、回転が遅いと求心力が発生しませんので、土殺しの時は回転を速くしましょう。
4.延べ上げした時に頂部にクレーター状の凹みが出来ることがあります。表面の土しか上がってないからです。陶土を挟み時は、挟み込まれた陶土が中心から火山を噴火させるようなイメージで力をいれて挟み込んで下さい。頂部に凹みが出来なくなればOKです。菊練りの良否を判定する目安になります。陶土を芯から上げて芯から下ろさなければいけません。これが一番大事なことです。
尚、クレーター状の凹みができた時は、空洞が出来るので、すぐに右手の手の平の手根部(つけ根)で中心に向かって押し込んで平らな面にして下さい。
5,土を延べ下げするときは、陶土を 「11時の方向」 に前に押し倒します。弓なりに傾けます。そして、弓なりになった所を回さないように、首振りを止めてあければよいのです。自然に下がります。遠心力が求心力に変わるのです。回転していると遠心力が働きます。曲げた所が遠心力で首振りを始めます。この首振りを止めてあげると求心力が働き陶土が中心から吸い込まれるように下がって行くのです。「遠心力を求心力に入れ替え」 ればよいのです。下向きに押さえつけてはいけません。
試しに、自分の首を傾けて回してみましょう。そして、それを右手で止めてみて下さい。力が首にかかるのが解かりますね。“遠心力” が “求心力” に変わったのです。回転力が首に移動したのです。
延べ下げの時も、弓なりに傾けた陶土が回転するのを止めてあげれば、陶土が自然に下がるのです。中心から巻き込まれるのです。こう言うことは何処にも書いてありません。聞いたこともないと思います。見よう見まねで慣れで覚えてきている世界なので理屈を知らないのです。全てに理屈があるのです。論理的に理に叶ったやり方を行えば短期間で出来るようになります。理にそった陶芸を行いましょう。
ちなみに、陶土を手前に倒し傾けて回るのを止めてあげても陶土は自然に下がります。欧米の陶芸家は手前に引いて傾けて下げています。陶土を手前に引いて傾けて首振りを止めるか、前方に押して傾けて首振りを止めるかの違いだけなのです。日本人と欧米人の違いでしょう。また、欧米人は左回転でロクロ挽きをしています。
このポイントを理解していれば誰でもすぐに、土殺し・芯出しが出来るようになります。コツが掴めます。
6.菊練り、土殺し・芯出し、 ロクロ挽きも、女性は 2㎏、男性は 2.5㎏くらいの陶土の量で行うとよいでしょう。芯出し後に数挽きする時もこれくらいの量が適量です。そして、軟らか目の土で行うと楽に出来ます。軟らかさは “耳たぶ” くらいの加減です。
「菊練り」 や 「土殺し」 、そして 「ろくろ挽き」 も、毎日やっていればどんなやり方をしても出来るようになります。しかし、それはその人にしか出来ない自己流のやり方です。我流でしかありません。汎用性がないのです。
誰でもが同じように出来るようにするには、理に叶ったやり方をやらなければなりません。今回ブログに開示したことは、特段に難しいことではありませんが、作陶のコツとも言えるキーポイントなのです。この基本のキが開示されたことによって、陶芸がより広く普及し、身近なものとして浸透することを期待しています。これからは誤解を招くような、陶芸の参考書や、ブログ、そして You Tube 動画も少なくなるでしょう。
電動ろくろは機械です。機械で作るのがろくろです。ただ、機械まかせにせずに人の手で作るようにしましょう。基本を知ってこそ、温かみのある手づくりの陶芸作品が出来上がります。
以上で、電動ろくろが挽けるようになります。今回の連載では説明の順序を逆にしましたが、前々回の 「ろくろの挽き方」 を再度読み返して電動ろくろと向き合って下さい。すぐにろくろ挽きが出来るようになりますよ。
今回も長くなったので 2回に分けて掲載しようかと思いましたが、一気にアップしました。これを書くのも大変でした。ちょっと疲れたかな ・・・ 。最近はコロナの影響でしょうか? ブログへの訪問者数が半減していますが、この連載シリーズを多くの人に読んでもらえると嬉しいですね。目から鱗が落ちたでしょう。お役に立てたでしょう。
<追記>
「菊練りの仕方」と 「土殺しの仕方」 の記事は、閲覧者が大変多くなりましたので
「陶芸の基本 (ろくろ編) 」 の連載シリーズを一覧表にまとめて下記しましょう。
※ 下線の個所をクリックすると直ぐに見れます。
⑧ ろくろ挽きの基本
⑨ ろくろ挽きについて
⑩ ろくろの挽き方
⑪ 菊練りの仕方
⑫ 土殺し(芯出し)の仕方
⑬ ろくろ実践編(その1)
⑭ ろくろ実践編(その2)
初心者の方は、「⑪ 菊練りの仕方⇒ ⑫ 土殺しの仕方 ⇒ ⑩ ろくろの挽き方」 の順に読んでいただくと、ろくろ挽きが直ぐに出来るようになります。上達も早いです。理に叶った正しいことを学び、正しいことを行い、正しいことを伝えて行きましょう。尚、詳細は拙著 『生活にうるおいを与える食器づくり』 に記載しています。
<特記(2022年2月)>
「土殺し (つちごろし) 」 と言う呼称は陶芸の慣用語ですが、このブログではハッシュタグに使えないので、この記事をヤフーなどの 『土殺し』 の検索ページにアップすることが出来ません (Gooブログに改正を申し出中)。この記事にヒットされた方は幸運です。この 「土殺し」 の記事は必読必見です! 理に叶ったやり方を覚えましょう。陶芸の基本をブログにも開示しています。
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作品集もどれも素敵ですね。」
どなたか存じ上げませんが、ありがとうございます!
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※ 令和 2年1月16日から
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