一番大きな旅館の一番数の多い部屋。
そこが一番落ち着く。
静かな隠れ家的な一軒宿よりも、
どんな高級な部屋よりも。
長く旅をしてきてようやく、
自分がどんな人間か分かってきた。
山側の部屋を選ぶか、
川側の部屋を選ぶかは、
それは自分次第だ。
一般論など関係ない。
値段の甲乙など意味がない。
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たぶんスキー板を置いてから、
ここに来るのは初めてだろう。
天空にある光の世界。
たとえ同じ場所に居ようとも、
吹雪の日には決して現れない。
そこに辿り着くことはない。
光の世界。
そこには若き日の自分がいる。
空を見た。
目を閉じる。
光がいっぱいに自分を包んだ。
あの日の君の匂 . . . 本文を読む