父、始動。
なんてことはない。
ただ、ようやく一人で競馬に行く気になれるくらい元気になったということだ。
父は、母の病気の状態がひどくなってからというもの、一人で競馬に出掛けることは全くなかった。
母が亡くなってからも、一度、私が阪神競馬場に連れて行ったことはあったが、私が行かないにも拘わらず一人で競馬に出掛けるというのは初めてのことだ。
父もようやく、いろいろあった5年間を少しずつでも乗り . . . 本文を読む
36通りを200円買いした3連単が見事的中した笠松グランプリ。
気を良くして、夕方からライトアップされた香嵐渓へ紅葉狩りに。
カメラ片手に親父と二人。
かねてから、手にした一眼レフカメラが使いたくて仕方ない様子であった親父。
時期的にも今日を逃したら、来年までチャンスはないだろうと誘ってみたのだ。
ただやはり夜景の撮影は、3連単馬券と同様に初心者には簡単ではない。
見るに耐えうる写真は、 . . . 本文を読む
久しぶりの完全休日。
秋晴れ。
よく寝たせいか、まだ頭が朦朧としている感じがする。
何か自分が本当に生きているのか、あるいはこの瞬間が現実なのか、曖昧に思えてしまうほど気持ちが抜け切っている午後。
今日は笠松でグランプリがある。
コンビニで新聞を拝読。
さすがに手に取ることは憚られたが、一面のレースくらいは覗き見れる。
結構、良いメンバーが揃っているようだ。
2番マルヨフェニックス。
. . . 本文を読む
生まれたところで、生きてゆく。
根を張り、枝葉を出し。
春夏秋冬の空に、想い。
或る、凍えるような寒さの夜。
手の届くだけの温かさを知る。
生まれたところで、生きてゆく。
ありがとう。
強くあれ。
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夜の街。
男はなんて傲慢なのだろう。
それはどこで聞いてきたモラルか。
普通に騙し合い。
仲間同士で虚勢。
女には見栄。
ナメられないだけの争い。
自分がそんなに偉いのか。
自分はそんなにカッコいいのか。
つまらない。
つまらなすぎる。
夜の街。
すれ違う女はみな酒臭い。
顔立ちと釣り合いもしない茶髪にヒカリもの。
飛び交う汚い日本語はたぶん心の中そのままだ。
塗り固めた顔。
塗り固 . . . 本文を読む
かつてブッダの教えのひとつに、「怒らないこと」があったそうだ。
ただ私は、別に悟りを開きたいというわけではない。
人の中に居れば、時に怒ることも必然だ。
第一、そんなこと自分にはできるはずもない。
ただ、今より少しだけ、穏やかな気持ちになりたいと思った。
ほんの少しだけ、賢く生きたいと思った。
ある程度、搾取されるのは仕方ない。
怒りな . . . 本文を読む
人が生まれる。
何十億という人がいる。
誰もがよりよく生きようとする。
人は社会を作る。
時代は流れ、社会も変わる。
人は今を生きる。
その社会の中で。
人は制度を作る。
置かれた状況の中で。
強いものが生き残り、弱いものは淘汰される。
制度とは何なのか。
何十億もの人がいる。
大量の通貨が動く。
エコノミックアニマル。
誰もが奪い合う。
ヒューマニズム。
誰もが信じている。
人は誰かを愛す。 . . . 本文を読む
最近の日常。
生活が変わった。
当たり前になった深夜の繁華街。
ただ、ふらつきながら通り過ぎる。
また、陽が昇る前に目覚めねばならぬ。
街の光は、なぜか若い頃に見ていた世界と、今は違って見える。
同世代は何処へ行った?
少し、今日は夜の波に飲まれたい気分。
ただ、それは叶わぬ夢。
夜にひとり。
造られた . . . 本文を読む
日本シリーズ第6戦は延長15回、5時間43分の大激闘。
ナゴヤドーム同様に、名古屋の夜はいたるところで熱かった。
名古屋の某スーパー銭湯の食事処のテレビモニターでは、大勢の老若男女が取り囲み、パブリックビューイング状態。
ドラゴンズ選手の一投一打に、歓声と溜息が溢れていた。
それはサウナ室内のテレビも同じ。
延長に入りドラゴンズがチャンスを逃すたびに、今にも倒れそうな真っ赤な顔をした . . . 本文を読む
本日、名古屋競馬場で行われた2歳重賞「ゴールドウイング賞」にて、山本茜騎手騎乗のミサキティンバー号が優勝。
山本茜騎手にとって、これが自身初の重賞制覇となった。
所属厩舎を替わったり、長期海外遠征があったりと、デビューから5年間で紆余曲折も多かった彼女。
率直に、遅かったかの印象もある。
予感はあった。
彼女とは変なところで縁がある。
デビュー当日の初勝利の日も、たまたま“どん . . . 本文を読む
100パーセントなどありえない。
誰もが完璧であるはずもない。
奴らなんて本当にいい加減きわまりない。
けれどそんな自分とて、言うほど大したものじゃない。
理想と現実。
言葉と行動。
何もかもにギャップがあり、またそれを誰が責められよう。
だから誰にも期待せず。
だから何にもこだわらず。
今は進んでいくしかないのだから。
今朝はドラ . . . 本文を読む
帰り道。
駅の改札を出たところ。
ギターの若者が歌っていた。
私は立ち止まることもなく。
朝のスプーン。
以前はコーヒーを飲んでいた。
今はインスタントのスープを飲んでいる。
今や、ただ掻き混ぜるだけの存在だ。
なくてもよければ、棄てていいのか。
代用できれば、箸でもいいのか。
そんなことを考える。
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朝6時半のバスを降りると、労働者の群れの中。
昇ったばかりの朝陽を浴びて、一斉に横断歩道を歩きだす。
電車を降りると、ホワイトカラーの群れの中。
できたばかりの靴擦れの足で、いつかホームでおいてけぼり。
仕事が終わると、空は真っ暗ひとりきり。
まちはずれのローカル駅で、やっと間に合った終電のひとつ前。
街中は静まり返り、遠くに聞こえる歓楽街。
あのテレビ塔のライトアップが消 . . . 本文を読む