およげ！たいやきくん。

毎日毎日、僕らは鉄板の、

上で焼かれて、いやになっちゃうよ。

或る朝、僕は店のおじさんと、

喧嘩して、海に逃げ込んだのさ。



初めて泳いだ海の底。

とっても気持ちが良いもんだ。

お腹の餡子が重いけど、

海は広いぜ、心が弾む。

桃色サロンの姉ちゃんが、僕の泳ぎを眺めていたよ。



毎日毎日楽しいことばかり。

難破船が僕の棲み家さ。

時々鮫に虐められるけど、

そんなときゃ、そうさ、逃げるのさ。



一日泳げば腹ペコさ。

目玉もクルクル回っちゃう。

たまには海老でも食わなけりゃ、

塩水ばかりじゃ、ふやけてしまう。

岩場の影から食い付けば、

それは小さな釣針だった。



どんなにどんなにもがいても、

針が喉から取れないよ。

浜辺で見知らぬオジサンが、

僕を釣り上げビックリしてた。



やっぱり僕は、鯛焼きさ。

少し焦げある、鯛焼きさ。

オジサン唾を飲み込んで、僕を美味そうに食べたのさ。






ちょっと歌詞が違うかな？（笑）
ハア・・・・・。
よく考えてみるとこの歌、奥が深いですよね。
改めて考えてみると、私達の世代はこうやって小学生の頃から少しずつ少しずつ社会に洗脳されてきたのだなぁ～・・・、と思う次第。
これは、まさしくサラリーマン哀歌ですね。（笑）
日本のために働け！働け！
会社のために働け！働け！
ドロップアウトしたって良いことナイぞっ！
みんな、自分の器をよく考えてみろ！
・・・・・って、暗に心に刷り込まれているみたい。。。（笑）
「およげ！サラリーマン」・・・なんちゃって。


原作は、当時フジテレビで放映されていた「ひらけ！ポンキッキー！」内で歌われていた「およげ！たいやきくん」（歌：子門真人、作詞：高田ひろお、作曲：佐藤寿一）。
当時、フジ音楽出版（１９７６年）より発売。
（現在は、ポニーキャニオンよりＣＤのみ発売されています）





休暇明け。
せっかく新鮮な気分だったのに、久しぶりに会社へ行ってみると、相変わらず現場の上司は数字のことばかり言っているし（当たり前？）、部下は楽をすることばかり考えている（気持ちはわかる？）。
かと言って会社は会社で、ここのところずっと早期退職者を優遇して募集している今日この頃。。。
疲れるわぁ。（笑）
ふらつく足取りで帰宅の途に就く。
夜空を見上げる。
「毎日、毎日・・・・」
あれ？このフレーズ。
どこかで聞いたような。。。。。？
ああ、「およげ！たいやきくん」だ。
歌詞はうる覚え。
「僕らは鉄板の上で焼かれてイヤになっちゃうよ・・・」
何か今の自分の気持ちに、ぴったりな気分。（笑）


さっそく自宅に帰り、古い戸棚を探してみる。
確かＥＰレコード、持ってたよなぁ。
やがて、苦もなく発見。
ちょっと嬉しい気分になる。
なつかしくて思わずそこから取り出してきました。
聴きたい気持ちも、夜遅いのと埃を被ったプレーヤーを見て断念。
ジャケット（紙表紙だけど）をそっと開ける。
頭の中に、数え切れないくらい口ずさんだメロディが蘇る。
頭の中で歌ってみる。
ハハハ・・・。
ああ、やっぱりこれは、奥が深い歌詞だな。。。（笑）





パソコンを開いてネット検索してみると、これがけっこう面白い。
今風のアップビートにアレンジされた「およげ！たいやきくん～トランスバージョン」や、松村邦洋が歌う「踊れ！たいやきくん」やら、出てくる出てくる面白いカバー曲。
ＹｏｕＴｕｂｅでは、サラリーマン哀歌風にアレンジされた「およげ！たいやきくん」の動画もあった。
考えることは、みんな同じなんだな。。。（笑）
もしかしたら、この曲は疲れた私と同世代のサラリーマンのための最高の癒し系の鎮魂歌なのかも？
他にもパチンコＣＲ機になっていたり、最近はフジＣＳ系で活躍する「アイドリング」とかいう若い女の子グループの歌のアルバムにも入っているとか。。。
凄い曲なんですね。これは！


それもそのはず。
さらにネット検索していくと、この「およげ！たいやきくん」、最近ギネス認定されたとか！？
１９７６年に発表され、当時の並み居るフォークソングやニューミュージック、全盛だった歌謡曲を抑えてオリコン第１位を獲得し大ブームを巻き起こした後も地道に売れ続け、歴代シングル売上げ４５０万枚は未だ破られていない堂々の第１位の記録だそうです！
そりゃそうだ。
この歌は奥が深いもの。。。（笑）
大人の絵本・・・ならぬ、大人の鎮魂歌ですからね、これは。
（ホントかよ！？）
偶然にも、それを記念して、このたび３月５日にポニーキャニオンより初の１２インチＣＤシングルが発売されるとか。
全くもって、へ～、へ～、へえ～・・・なのであります。
興味のある方は、購入してみては？
癒されるかも～！？





もちろん私は・・・・・・・、買いませんがね。（笑）





紹介している歌詞の中の「桃色サロンの姉ちゃんが・・・」は、「桃色サンゴが手を振って・・・」が正しい歌詞です。
皆様わかっているとは、思いますが・・・・・念のため。（笑）







どんなにどんなにもがいても、

針が喉から取れないよ。。。

やっぱり、僕は鯛焼きさ。

少し焦げある、鯛焼きさ。。。







それでは、また。