優しいひと時・・・
ウチは家族も少数ですし親戚もありません。
坊守の親戚は多いのですが・・・
しかし、御門徒のお宅にお参りすると多くの兄姉がおって下さいます。
本当によくして下さり案じて下さいます。
今日もそんなひと時でした。
「痩せられましたか~」で始まり最近の出来事など聞かせて下さることです。
最近、姑さんをお亡くしになり介護から往生までの姑さんに対する思い・・・
傍におられるお兄さんたちも静かに頷いておられました。
「住職さんもお身体気を付けて下さいね!」
「ボツボツさせていただきます。」
「でも、休む間がないから大変ですね。」
「そうですね、休みが無い訳ではないのですが休みであって休みでない日々でして・・・気分的に休めないですよね・・・どこにいても。」
「本当にそうですね。ところで普通の服って着られるのですか?」
バンバン質問されます・・・
坊さんの日常ってどんなんだろうって思われるのでしょうか・・・
「お姉さん、思いっきり普通の服ですよ!他の坊さんは知りませんが、私に到っては思いっきり服です。だらしない格好しています。だから、どこかですれ違ってもお分かりになられんと思いますよ!」
「え~、そうなんですか~!全然、イメージが湧きません!でも、ず~っと御袈裟つけてたら休めませんもんね・・・」
って、この愚かな住職を案じて下さるのです。
「そしたら着替えされた時が切替なんですね!」
「ありがとうございます!私にとってはその通りで着替えするまでは、だるくてグダグダしているのですが、着替えすると気合いが入ります。」
などなど・・・ご法儀の話にはなりませんが、愚かな弟を案じて下さる心地よさに長居することです。
切替か~・・・
本当にそうだよな~、都合良いように切替とるよな~・・・
ウダウダ・グダグダがピシッと替わっているのではないのです。
どこまでもそれを抱えつつ過ごすのです。
これでは様にならないので、着替えて「外面住職」となるべく気合を入れる。「よっしゃ~!」
御衣御袈裟がそれなりに仕立て上げて下さる。
だから・・・いつも御衣御袈裟を身に着けさせていただく時は、「身に着けさせていただきます」と頂かずにはおれません。
すいません・・・こんな恥ずかしい私なのに!
帰ってご縁がなければ速攻で着替えます。
先程まで「満面の笑み」でおったコイツが切り替わります。
顔しかめ、ウダウダグダグダ前面に出しながら・・・
お姉さん、すいません・・・
優しく案じて下さるコイツの有様の恥ずかしいこと。