パイロット、いいよね~・・・
何事も人と話す時にはその人を見ながら話さないといけませんね。
その人が見えないのに、返答したりアドバイスしたり判断したりすることは慎むべきことなのでしょう。
よくあることに、もめごとの真ん中に立たされる時、相手がいないのに片方の方にだけにお話を伺い「どう思いますか?」って尋ねられるパターン。
相手の方の事があってのことですので、片方の意見だけ伺っても返答できませんよね。
余程、気を付けて言葉を発しなければ大変なことになります。
ご法話をさせていただく時にも、やっぱり相手を見ながらお話しさせていただかなければなりません。
お参りさせていただき始めの頃は、法話もドキドキでできればしたくなかったような次第。
一度は真っ白になり言葉が出なかったことも・・・今でもそのことを思い出すと嫌な汗が出てきます。
そんなこんなで法話もせずに帰ることもありました。
そんな時はやっぱり後味が悪く、何してんだろうって後悔してました。
下手は下手なりに何でも話して帰らなくては・・・
そう思い立ち、その時のお味わいをさせていただいていたことです。
丁度その頃の私、若かったんでしょうね・・・
絶対、人の目を見て話そう!そう決めてお話ししていました。
それはもの凄くいいことなのですが・・・
そうすると必然的にお参りなさっているお方と目が合うのです。
そこで考えることは、この方が目を背けるまでずっと見るんだ!ってことなのです。
つまらんことするよな~って今だから思うのですが、当時は真剣にしているのです。
「相手の目を見て話す」の意味が違っているのですから・・・
どこかで「馬鹿にされたくない」なんて気を起こしていたのでしょうか・・・
今でも法話をするのは好きではありません。
どうしても吃音がしんどくて・・・
でも、やっぱり仏さまのおはたらきをみんなと喜びたくて・・・
一生懸命にさせていただいています。
決して若かりし頃のような思いではなく、皆さんの雰囲気を感じながらゆったりとお味わいさせていただくことです。
目が合っても乙女の如く恥じらいながら目を背けるコイツ。
可愛いものです!
昨日の夜、用事をしている私の背中に姉と話す息子の声が聞こえるのです、
「パイロット、いいわ~!やっぱ、いいわ~!」って。
ん?パイロットになりたいんか~・・・
高所恐怖症なのにどんな気持ちの変化があったのだろう・・・
パイロット、カッコいいやん・・・
その一言の中にいろんな事を考えつつ、その言葉が終わるや否や、
「お~っ、パイロットいいやん!なりんさい!カッコいいやん!」って用事をしながら背を向けて息子に言ったのです。
「えっ?んっ?・・・」
何か変な空気が漂うのです。
何か可笑しいと振り向くと、そこにはパイロット社製の消しゴムを見つめながら固まっている息子の姿が・・・
何をいいよるんや、親父!ってな感じで、目をパチクリ・パチクリ。
テスト期間中の息子は、勉強で使うパイロット社製の消しゴムがよく消えるという称賛だったのです。
みんなで大爆笑でした。
話しは人を見ながらせんといけんね~ってお味わいさせていただきました。
背中を向けてばっかりでは阿弥陀さまのお心に出会えません。
阿弥陀さまに向きを向けさせていただきお念仏申させていただきましょう。