月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

喘息のはなし

2012年02月21日 23時44分54秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
昨夜から、喘息気味です

出産後、体質が変わったのか、ほとんど発作もおきなくなっていたのですが…


子どもの頃は、月に一度は喘息の発作が起き、学校も3日間は欠席していました

発作は真夜中に起こることが多く、子供部屋で寝ていた私は、発作の度に両親の寝室へ行き「…しゅわい…」と訴えます

すると、母が自分のお布団に入れてくれて、父と母と交代でしんどい背中をさすってくれるのです

「やれの~、しゅわいね~、しゅわいね~」と、優しくゆ~っくりとさすってくれるのです

真夜中の3時前後です

きっと、半分眠りかけで、それでも私の背中をさすってくれるのです

そのリズムと温もりと、何とも言えぬ安らぎを、今でも覚えているものですね…

しゅわい息づかいのままで、あの慈しみの手のはたらきをいただいているんですね…

ありがたいことですね…


今夜も父母の手の温もりを感じつつ…

おやすみなさい

(それにしても、喘息の時にだけ買ってもらえるプッチンプリン、おいしかったな~)

先手先手

2012年02月21日 20時01分50秒 | 仏々相念(住職日記)

きれいなもんだな~・・・

 

棚の整理をしていると法衣屋さんや数珠屋さん・仏具屋さん等のカタログが未開封のまま出てきた。

毎回毎回立派なカタログですが、全国の寺院に送っておられるのだと思うと大変だな~って思います。

私は、これらのカタログを見るのが結構好きです。

立派なものなので見応えあるし暇つぶしにもなります。

正直、法衣等の着るモノにしても欲しいモノはないのですが何と綺麗なお浄土のお荘厳だと時を忘れて見入ってしまいます。

ただ・・・なんでこんなに高価なのだろうかって毎回溜息が出るのですが・・・

 

先日、ある仏壇会社の会長さんがテレビに出ておられました。

殆ど、早送りで見ていたのですが・・・

素晴らしいことにこの会社では、東北での震災で大切な方を亡くされ、家も失い仏壇のないご家庭に簡易仏壇セットを無償で送っておられるとのこと。

頭が下がりました。

有難いお方ですね。

そりゃあ、送られた方々も喜んでおられました。

悲しい中にも手を合わせ向きを同じくできる空間があるということは何よりも大切なことです。

でも、仏さまはどうなっているんだろう・・・って、思ったのですが・・・

そしたらお前が送ってあげなさいよ!って言われそうですが・・・

 

先日もあるご門徒にお仏壇の相談を受けました。

「どのようにしたらいいのでしょうか・・・何も分からないのですが・・・」

お家にお仏壇がなかったのですから本当に分からないのだと思うのです。

私もいろんなことで数え切れないほど経験してますが、何をどう質問していいかさえ分からないのです。

お仏壇とは、どうするものなのでしょう・・・

何のためにあるのでしょう・・・

どこに、どうやって・・・等々。

 

何よりも一番大切なのは、阿弥陀さま(南無阿弥陀仏)です。

これさえあれば後は何も必要ありません。

箱はどうでもいいのです。

勿論、お仏壇はお浄土のお荘厳ですのでどうでもいいって言うとお叱りを受けるのですが、

立派なモノに越したことは無いのですが、無理しないように部屋に応じたモノを求められたらいいのですよ。

とにかく、阿弥陀さま(南無阿弥陀仏)をご安置させていただいて手を合わさせていただくようにさせていただきましょう。

 

南無阿弥陀仏とは親の名のり。

「私があなたのまことの親ですよ!」と親の名のりをしてくださり、ず~っと、ず~っと喚び続けておって下さるおはたらき・・・

そのおはたらきがこの私に当たって下さり、揺り動かして下さるからこそ、この口から「なんまんだ~ぶ」ってこぼれ出て下さる。

阿弥陀さまをご安置し、「なんまんだ~ぶ」と称える自分がいる。

オレが称えるからから阿弥陀さまがこちらを向いて下さるのではなかったのです。

阿弥陀さまの方が先手・・・常に先手!

これまでも、ず~っと・・・

そのことに気付かずに背を向けていた人生、

辛いご縁ではあったけれど大切なあなたを通して今、私がこの事に出遇わせていただきましたと喜びに変わっていく空間。

一人ぼっちだと思っていたけれども、あなたが・・・

気付かん私を、忘れて生きる私を、ず~っと案じて下さっていた・・・あなたでしたね。

ず~っと、お立ち向かいくださっていました。

 

そのことを申し訳なく思い、感謝させていただく・・・そんな尊いひと時を過ごせるところなのでしょうね。