僕は、死にましぇ~ん・・・
もう、20数年前になりますでしょうか。
あるところで偶々点けたテレビには、お世辞にも格好いいとは言えないオジサンが無茶苦茶きれいな女性にプロポーズしているのです。
当時、流行っていたドラマ「101回目のプロポーズ」の再放送でした。
モノマネ等で有名になったシーンは、走っているトラックの前に飛び出し「僕は死にましぇ~ん!僕が幸せにしますから~!」って叫ぶのです。
きれいな女性にはフィアンセがいて、結婚式当日に交通事故で亡くなってしまうのです。
忘れられないのです・・・
愛しいあなたの顔・声・指・温もり・・・
忘れることが出来ないのです。
そんな女性に命をかけてプロポーズしたのです。
今、BSで再放送されていてハードディスクに録りだめて、楽しみながらボツボツ観ています。
丁度、昨日観たところでして・・・このシーン。
何事があっても守り続けるよ!
いつまでも守ってみせる!
幸せにしてみせる!
どれもこれも男なら愛する女性に言いたい言葉・・・
でも、コイツにはなかなか言えなくて・・・
何かあったら守ってあげたいとは思うけど、その時になってみな分からん・・・
多分、オレは幸せになれるよ、あなたがいれば・・・
情けないコイツに幻滅する坊守が見えそうです。
でも、やっぱり「死にましぇ~ん!」とは言えないです。
例え決め文句であっても・・・言えない。
ニュージーランドで起きた大地震から一年になるのですね。
亡くなってしまった多くの若い学生さんのご家族が現地に立たれた。
娘が亡くなった建物のコンクリートを擦りながら、「残念で・・・」って歯を噛みしめ涙ぐむお父さんの姿がありました。
守ってやれなかったこと・・・
どうして、行かせてしまったのか・・・
悔まれる言葉がトツトツとこぼれていました。
辛かろうな~・・・
去年の春、巣立った娘を家中捜したコイツがいました。
娘の香りが残る部屋で崩れていたコイツがいました。
それだけでも辛いのに・・・
コンクリート、触るだろうな~
愛しい娘の声を探すだろうな~
なんで娘なのか・・・
なんで娘が死ななければならないのか・・・
このこととしょうもないドラマと並べる事すら失礼極まりないのですが・・・
気持ちは分からんでもないのですが、やっぱり「死にましぇ~ん」は言えないな~
でも、「死んでも、また、会おう!」そう言える真の愛をお互いの間にはさみながら生かさせていただきたい!
そう言い合える安心の中、大切に生かさせていただくことです。
真の愛・・・お念仏だけです。
何事があっても必ず会える!
と言いながら、捜してしまう私が見えてしょうがないのですが・・・すいません。
追伸、
決してこのドラマが嫌いな訳ではないのです。
っていうか、大好きなのです・・・浅野温子さん。