今日の１句

　　　　　　　春の戯言

　　安曇野辺りが良いかな・・
　　それとも那須高原の麓・・
　　２０畳の広いリビングに
　　飴色に光る大きな形の良いテーブル

　　俳人がいて、詩人がいて、歌人がいて、評論家がいて、書家がいて
　　皆笑顔で皆くつろいで
　　好きな事を夜通ししゃべり
　　句会をして
　　お酒を飲んで
　　写真展をして、踊る人もいて
　　寂しい人が寂しくないように
　　心遣いがあって、優しくて
　　底抜けに楽しくて・・

　　熱に浮かされ寝ていると
　　こんな夢物語が浮かんできます

　　半世紀生きて振り返れば
　　間違いだらけの我が人生
　　いはれのない言葉に傷つき
　　心は貝のごとく閉ざし・・

　　私は本当は孤独が好きで、影が好きで
　　太宰が好きで、芥川が好きで
　　気が小さくて、臆病で、泣き虫で

　　でも最後は、２０畳のリビングに私の好きな人を皆集めて
　　楽しく過ごしたい

　　そして、願わくば西行のように

　　丘の上花の吹雪の中死なむ
　　愛する人の胸に抱かれ

春の夢の戯言です。　　今日から立春嬉しいですね。