つゆ草

写真と俳句

今日の1句

2015-09-01 10:01:49 | 日記
ゆめにみし人のおとろへ芙蓉咲く   久保田万太郎

今日から9月です。富山の八尾の「風の盆」に何年か前行きました。とても静かな踊りで、三味線と胡弓の流れに編み笠を深く被った女性と男衆がそれぞれの踊りながら道を練り歩く様はなんとも情緒があり、感動したのを覚えています。確か1,2,3日と続くと聞いており、その前にも前夜祭とかいって撮影には比較的人が少ない前踊りに行ったのです。本来なら踊り子は処女という決まりがあるそうなんですが、今では柔軟に開かれているようです。下を向きながら楚々と踊るその姿は慎ましやかで日本の美を感じました。

「風の盆恋歌」高橋治著を読み終えたばかりで、今日の句はその中に出ていたものです。家庭を持つ2人の男女が交わし合う句や短歌が文面に織り込めてあり、愉しくも切ない内容で、こんな大人の恋に少し憧れもしましたが、最後は哀しいものでした。写真は昨日御岳山で撮って来たレンゲショウマで雨に打たれて寂しそうでしたが、美しくもありました。物語の中には酔芙蓉の花が出てくるのですが、このレンゲショウマも雰囲気のある花と思います。

        
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする