今日の1句

しんかんとわが身に一つ蟻地獄　　長谷川櫂

ニュースを見るとロシアの話とコロナの話と、心休まる日がありません。又、長谷川櫂氏の「俳句と人間」という本が最近出版されたというので読んでみましたら、何と皮膚がんを患い酷い目にあったとあり、命の尊さを改めてかんがえさせられました。以前カルチャーで櫂さんの講演を聞いた事があり、その爽やかさと歯切れの良いお話にファンとなり、又読売新聞の「四季」というコーナーに様々な文芸を紹介しているのが楽しく愛読している者として、癌との闘いがあったなんて驚きました。胸迫る句もその中にいくつかあり、でも前向きに頑張っておられる俳人にエールを送りたい思いで読み切りました。

ずたずた刻まるる身を秋の風　　櫂　　　　　億万の春塵となり大仏　　櫂　　　　　今の現実のウクライナと重なり胸が痛くなります。