やまろぐ☆つあれぽ

海外登山&トレッキングツア専門の
添乗員の自由日記と
家事育児の日常♪

ゾッキョ使いの男の子

2016-12-01 16:30:11 | ネパール


ネパールのトレッキングの風景の中で、
動物たちが荷物を運んでいる風景も
またネパールらしいところのひとつと思う。

狭い吊り橋もふつうに渡れる。うしろの山はシェルパ族の聖なる山、クンビラ5761m。


標高2800mのルクラからしばらくはよく、ロバとかラバ(ロバと馬の交配種)
が大きなタンクとか穀物などを運ぶところを目にする。




そして3000m以上の高所にしか住めないヤクっていう動物がいて、
ヤクも荷物を運ぶし、食用にもなっている。
(今回ヤクの肉のステーキとかヤクの肉のカレーライスも作って食べたけど
おいしかった・・・)
ヤクは高所にしか住めないから地上につれてくると死んじゃうらしい。

うしろはチョー・オユー8201mなど


ヤクかわいい。


わたしたちの今回のツアでは、うちの荷物は
ゾッキョという、牛とヤクをかけあわせた動物が運んでくれた。

ヤクは食べるけど、ゾッキョを食べる話は聞かないので
それは交配種だからかな?

聞くところによると、ヤクは3000mまでなのでだいたいナムチェバザールより
上にいて、
ゾッキョはもう少し下まで大丈夫で
ルクラくらいまで見るらしい。

うちのゾッキョたちはルクラから、5300mのレンジョパスも一緒に越え、
ずーっと一緒に荷物を運んでくれた。
けど、最初4頭だったのが、途中いなくなって
3頭になった。



長い前置きだった。笑

わたしが書きたいのは、そのゾッキョを扱う
ゾッキョ使いのクマール16才のこと。

ルクラから歩いて一日くらいのところに
住んでいる。

この子、本当にかわいくて、
息子にして日本に連れて帰りたかった♡

初めてカメラを向けたとき、
とってもはにかんで、恥ずかしそうに照れ笑いしながら
下を向いた。
そのときからキュンキュン。笑


左の子ね。
右の方はもうひとりのゾッキョ使いのおじさん。

初めて、ツアの仕事に同行してきてるって言ってた。
細いのに、力持ち。30キロを背負って一緒にレンジョ越えたんだもん。
もちろん鍛えてるというのは、生活で日常的に重いものは運びなれているよう。
(三日目くらいにゾッキョが一頭行方不明になったので、以降はそのぶんをクマールが
かわりに背負って歩いてくれた)

どうしてこの子のことを書きたいかというと、
こういう仕事じたいが、日本にはないからであり、
こういう素朴で純情そな子はもう、日本では絶滅していると思われるからである・・・。

そしてとてもかわいかったから。笑


はにかんだ笑顔と、
力持ちなところが
とてもいい・・・・・と、
お客さんたちとも話していた。


毎日、わたしたちが歩いてるところを
うしろからきてあっというまに追い越していく、
そのときに会えるのと、
そのときに目があったら
にっこり笑ってくれることと、
一度、レンジョからのくだりの途中の村の
電灯もない小さな薄暗いロッジの夜に一緒に座って
歌を歌ったりしたことが
わたしのあったかく小さな甘い思い出。笑



歩いていると、
うしろから
ヒューッ、ピュ~~
みたいな、口笛とカランカランっていうゾッキョの首の鈴の音がしてくるの。




振り向くと、ゾッキョとその二人は歩いてくるの。


そして追い抜いていく。



↑クマール


どこの景色の中にもふつうに
ゾッキョもいる。





あ、これは馬だ。

そしてそれがとっても、印象的な、美しい景色に思えてならないの。





↑クマール



レンジョ越えのとき。後ろはエベレスト山群。





↑クマールとエベレスト 標高5000mくらいのとこ。



荷物を積んでるところ


追い越して目が会ってニコッて笑うとこ♡

がんばれー、と母(わたし)は心で伝える。


ロープでペシペシたたきながら、ゾッキョたちを連れていく。


その手も土だらけ。



毎日同じ服。


ジュースを手に。


はあ。
元気ですか?クマール。笑。
日本からもキミの未来を応援してる。






今日の日記は、

ネパールの美しい風景の中に動物がいるっていう
テーマでした。笑



朝から家にこもって旅日記作ってる。懐かしく美しい写真がいっぱいだ。