よもぎ餅
さてお彼岸と言えば墓参り、そしてぼた餅ですね。我が家では今年はよもぎ餅を作りました。春のお彼岸にはよもぎ餅もよく似合いますね。
さてお仏壇とよもぎ餅には忘れられない思い出もあります。
我が家には二軒、よもぎ餅やぼた餅を作るのが上手な小母さんのいる親せきがありました。お彼岸やお盆には仏さまにと言って、よくおすそ分けをいただきました。長い間その習慣は続き、長女が高校生になったころでも、二軒の小母さんたちからはおすそ分けが届いていました。
ある時どちらがおいしいかという話になりました。仮にその二軒をT家とF家とします。私はどちらも美味しいと答えました。ところが娘はT家の方がおいしいというのです。
「好意でくれているのに、そんなことを言ってはいけない。実際どちらもおいしいじゃないか」と私は娘を諭したのですが、娘は絶対にT家の小母さんの餡子の方がおいしいといって譲りません。
「やれやれ、血は水よりも濃いってことか」その時私は苦笑しながら思いました。
それはF家の小母さんは私の母の兄のお嫁さんであり、T家の小母さんは我が家から嫁に行った人です。娘とは多少の血のつながりがあります。
何はともあれ二軒の小母さんたちの餅はとてもおいしかったです。