ひろひろの生活日記(LIFE Of HIROHIRO)

パソコン講習とソフト開発をしています。自作小説も掲載しています。ネット情報発信基地(上野博隆)Hirotaka Ueno

闇と光の慈愛のコントラスト(13)人それぞれに①

2010年12月18日 13時24分52秒 | 闇と光の慈愛のコントラスト(自作小説)
闇と光の慈愛のコントラスト(13)
2010/12/18 13:18:07投稿者:ひろぴょん
--人それぞれに①--

翌日、作業場に人は集られた。ドッボォフが丸太の山の前に立っている。
ドッボォフ「よく集まった
      今から、船を作る作業をする
      いいか
      では開始する」
     「長、ブリンス
      お前が指揮(しき)をとれ」
ブリンス 「ありがたき幸せ」
ドッボォフは、ブリンスに光の玉を渡した。
ブリンス 「これは、なんです?」
ドッボォフ「光玉だ。エネルギーの塊(かたまり)だ
      機械を動かす動力になるのだ。」
     「光玉を窪(くぼ)みにはめよ」
ブリンスが、光玉を窪みにはめると、機械が白銅に薄く光った。
操作盤が浮かびあがる。
ドッボォフ「丸太をセットしてほしいのだが」
ブリンス 「フォロワ、パアソネ。丸太を持ってきてくれますか?」
フォロワとパアソネ「はい」
機械に丸太はセットされた。ドッボォフは、ブリンスに操作盤の扱いかたを指示した。
加工される板のサイズを設定し、ブリンスが操作盤に手を置く。
スタート(開始)と念(ねん)じると丸太は、機械に流れ込み、
あっと言うまに分断され、木板になって反対側から出てくる。
ブリンス 「おぉ 素晴らしいです」
     「トラベバ、ロイアナ。木板を運んでくれ」
トラベバとロイアナ「はい」

作業には、それぞれに役割がある。みんなが同じことをすることは出来ない。
作業を指揮する人。重労働をする人。一人で出来ることは、少ない。
おのずと、長と作業者に分かれる。ドッボォフも一日の神である。
長を選ぶこと、それが、団体作業をさせるのに、まず、しなければしけないことである。
最初は、作業に、みんな興奮(こうふん)して、
一生懸命(いっしょうけんめい)に作業をこなしていた。
だんだん、不満(ふまん)を持つものも出てくる。
作業は、3分の2ぐらい終わった。そこに、ブレェンが見回りに来た。
ブレェン 「作業はすすんでるか」
人    「はい」
ドッボォフ「順調だ」

ロイアナは、少し作業に飽(あ)きていたし、奴隷(どれい)のような重労働が
不満になってきていた。(何か良い案はないか)
ロイアナ 「ブレェンさま」
ブレェン 「なんだ」
ロイアナ 「我々の目的は農作業かと思いますが、どうでしょうか?」
ブレェン 「そのとおりだが」
ロイアナ 「誰かが、農作業の知識を有する必要があるのではないでしょうか?
      作物を育てるには知識が」
ブレェン 「ふむ それも必要だな」
ロイアナ (よしよし。これで、農作業の長、強いては人の長に成れるかも)
ブレェン 「では、お前来い
      知識を与える。」
ロイアナ (やった。俺は神に近づくんだ)

ブレェンは、ロイアナを後の作業のことも気にせず連れて行った。
ドッボォフは、機械の操作をブリンスと代わり、ブリンスは重作業に入った。
(ブレェンのする事だ。しかたがない)
作業は、続く。
そのころ、天空の城に一人の来客が。顔は茶黒で、体格も良い。
その名は、アンディア。闇の種族からの使いである。
門の前に立ち中を伺(うかが)いながら。
アンディア「光の長イリノイス。闇の長アクデシアから人に食料をお届けに参った」
     「誰か。居らんか!」
12神の一人、イリアが丁度、庭を手入れしていた。
イリアは、花の手入れをするのが好きであった。顔は白く細身で。
淡(あわ)いオオラが出ている。
イリア  「はい 少しお待ちください」

船作りの作業は、まだまだ続く。そして、連れて行かれたロイアナは、どうなる。
新たな神どうしの出会い。闇と光の交わるときか。


つづく 次回(人それぞれに②)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする