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イマを見つめて
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三浦和義、ロス銃撃事件で27年目の逮捕

2008年02月24日 07時00分00秒 | 社会・経済
三浦和義元社長を逮捕。

無罪が確定した元被告については、たとえどんなに「怪しい」と感じても「やっぱり真犯人はアイツ」などと口が裂けても言ってはならない。それが法治国家のルール。もっともそんな基本が理解できない法務大臣もいるようだが……。

無罪となった事件の中には、いくつか疑問を持つ事件があるが、このロス疑惑はその最たる物と言ってよかった。結局、一美さん殴打事件では有罪となった三浦容疑者だが、一美さんを死に至らせた銃撃事件では無罪が確定した。しかし、これは彼は潔白ということではなく、黒と言い切れないから無罪という印象が非常に強い判決だった。「疑わしきは被告人の利益に」という推定無罪の原則が働いた判決の顕著な例と感じる。

当時の報道の加熱振りは凄まじく、例えば最近で加熱報道された事件としては秋田・藤里の連続児童殺害事件があるが、それを遥かに凌ぐ物だった。一連のオウム真理教事件にも匹敵したと感じる。
この事件によって、それまであまり広く知られていなかった保険金殺人という殺害動機が一般化したと感じる。また三浦容疑者のキャラクターも非常に個性的で、当時放送されていた『トゥナイト』等に出演して延々と語る様子は今でも強く印象に残っている。あるいは演技性人格障害かもしれないと今でも思う。事件そのものも劇場型で米国旅行中に自分も銃撃されて負傷し、妻を殺害された悲劇の夫が一転して事件の容疑者となる展開は、まるでサスペンスドラマのようであった。当時「疑惑の銃弾」を連載していた『週刊文春』は、毎週欠かさず読んでいた。
今はまだ逮捕されたばかりで、今後の展開は予想できないが、今回こそ真実が明るみになる事を願う。
最後に、なんでもアメリカの真似をするのは感心できないが、「殺人に時効なし」という米国式は見習って良い気がする。