オクトシティー正直村

おかしいな?変だな?と思った事を綴った駄文

消費者金融の不払いについて

2006年05月08日 | Weblog

消費者金融(サラ金)の不法な取立てが問題になっている。

 不法な取立てをする側もする側であるが、まずは自分の借りた金を払わないお客のほうに問題があると思う。サラ金には手を出すなと言うのがここ二、三十年の社会一般の常識にもなっているし、サラ金でひどい目にあった人達は周りにたくさんいる。それでも懲りずに、もしくはたくさんころがっている身近な教訓を無視してサラ金に手を出す人達とはどんな人達だろう。のっぴきならない理由で一時的にサラ金に手を出すことは仕方ないとして、多重債務者は慢性的な借金生活を送っている。日本の人口の五人に一人(約2000万人)は多重債務者で、その多重債務者の十人に一人(約200万人)は自己破産しているという。

消費者金融も支払能力のない者に金を貸さなければいいと思う。

 誰でもいいから金を貸して、とにかくお客の数を増やそうと四苦八苦している。何でもかんでも右肩上がりの拡大指向なため、とにかく拡大させないと会社が存続できないようである。会社自体も自転車操業で、株の上昇が止ってしまえば借金まみれに陥ってしまう。事業を拡大すれば融資も増大するが事業を拡大しない限り融資の増大は望めない。反対に拡大した事業そのものは資金が回収できないで焦げ付いてしまう。まるで一応は合法的な事業ではあるが本質的にはねずみ講やマルチ商法とそっくりである。見せかけは利益があり成り立っているように見えるが、実態は破産状態である。

どうして健全で地道な会社経営ができないんだろう。

 健全な会社経営をするためには、健全なお客さんを相手にしなければならない。どこの金融会社でもお客さんに対する条件を取っ払って、ほとんど無条件で金を貸している。こんな会社に金を借りる健全なお客さんはいない。慈善事業でもあるまいし健全でないお客さんを抱える金融会社から金を借りるつもりはない。条件と担保のしっかりしたお客さん相手の金融会社を選択するのは当然のことである。ところが、そんな健全な経営をする金融会社は少ないようであるし、これを「貸し渋り」といって敬遠する傾向にある。なんだかおかしいと思う。お客さんの信用に応じて金を貸すのは当然のことである。これでお客を拡大できなくても地道な会社経営は成り立ってゆくし、本当の優良な顧客が開拓できる。

テレビのコマーシャルで、しきりに「ご利用は計画的に」と消費者金融各社が宣伝している。

 無条件で誰にでも貸してきたのは消費者金融各社であるし、美人の女の子を使って大々的に宣伝して借金を煽ってきたのも消費者金融各社である。いまさら客に向かって「ご利用は計画的に」はないであろう。貸し出しを計画的にやらなかった消費者金融各社の責任をさておいて、お客さんに対してしゃあしゃあとお説教めいた忠告をするのは見ていて腹立たしい。どう考えても貸し出した時点で債務不履行が予測できたはずであるし、それにもかかわらず貸し出した無責任さが見え見えである。それを返す当てがないのに借りたお客さんが悪いといまさら言うのは筋違いであるし、当然の報いであるし、それはリスクとして受け入れるべきである。

このような間違いを犯した結果として、不法な取立てが横行している。

 たぶん、不法行為をなんとも思わない集団に取立てを要請したのであろう。なりふりかまわない手段で取り立てをしなければ会社が存続できない状態に陥っており、皮肉なことにこの不法行為のために会社の存続が危機に陥っている。自分の蒔いた種でもあるし、拡大するところまで拡大し、これ以上拡大できない状況に陥ると採算の取れない不良債務だけが重くのしかかることになる。この不良債務を何とかしない限りこれ以上会社は存続できない。最初から不良債務を少なくする健全な経営をするべきだったのを、安易に規模の拡大ばかりを追及しすぎたつけがいっぺんに襲いかかっている。残された道は、規模を縮小して健全な経営を目指すのみであり、即効の解決策はなく長い時間をかけて地道に経営努力するしか方法がないと思う。

不良債務者が匿名ではあるが、堂々とテレビに出演して他人事みたいに不法取立てを非難している。

 それはないだろうと思う。取立ての大元の理由を作ったのは本人であり、基本的にはどんな取立て手段を使われても文句を言えない立場にある。不法な取立てで迷惑をこうむった周囲の家族、親戚、知人や会社の仲間が非難するのは理解できる。しかし、それも取り立ての理由を作った本人のせいである。こんなことがまかり通れば、借金しても踏み倒せば許されると言う風潮を増大させてしまう。借金はどんな理由があろうと返済しなければならないのである。金利が違法であるとか、取立てが違法であるとかは別個に検討すべきであり、最後は破産宣告すれば済むと思って安易な借金を繰り返している人達は大いに反省すべきである。こんな考えのお客ばかりになると金融会社はどこも金を貸さなくなるし、その被害を受けるのは健全なお客さんなのである。不良債務者は世間に迷惑を振りまいていることを認識すべきである。

金融会社は、健全を売り物にすべきである。

 健全な会社は大量の不良債務者を抱えることはなく、そのリスクは少なく貸出金利も低率に抑えることができるはずである。健全なお客さんはその信用で定率の融資が受けられるはずである。これが本来の姿だろうと思う。営利会社であれば慈善事業とは違うし、慈善事業は非営利の政府や団体に任せておけばいいのである。保険会社も同じだと思う。誰でも無条件で医師の診断も不要で加入できる保険を各社競ってコマーシャルで流しているが、私はこんな保険に入ろうとも思わない。こんな保険に入ろうとするのは多分に保険事故に遭遇する確率が高い人達であろうと思う。その人達の分まで保険金を払ってなおかつ好条件の補償を受けられるはずがないと思う。これも拡大指向の経営手法で、資金運用が焦げ付けばいつかは破綻すると思っている。

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