組織から犯罪者が出ると、トップが謝罪する。
そのコメントを聞いていると、ほとんどが一方的な謝罪であり、トップ自身も平身低頭謝っている。私に言わせればその謝っている人は全く関係ないとは言わないが直接は責任がないように思える。そして、そんなにしてまで謝る必要はないと思う。反対に、犯罪者が出たことに対する今後の対策をどうするかが彼にとって一番重要なことである。「二度とこのようなことがないように・・・」とは言うものの、具体的な対策に言及されることはない。
まずは、その犯罪者の徹底的な処罰と排除であろう。
犯罪を明らかにして、悪を実証してくれた警察に対して心から感謝すべきであり、そのような罪を犯す輩は厳重に処罰して組織から追放すべきである。これが断固としてできるのが組織の健全性であり、組織に残るものの「二度とこのようなことがないように・・・」と言う固い決意の表れでもある。本来であれば組織自体に自浄作用がなければならないが、その機能が働かず、第3者からの指摘で発覚したところは組織の長として恥ずべきであり、そのことを反省して謝罪しているならばまだ理解できる。
そのような不心得者が早い時期に発見できたのは光栄である。
即刻処罰して排除すべきである。犯罪者に組織の一端を担って仕事をやってもらっていてろくなことはない。害を及ぼすだけである。犯罪者はそのくらいの処遇を受けるのは当然であり、罪を糾弾する側はそのくらいの責任感と覚悟が必要なのである。これを曖昧にして有耶無耶に済ましてしまうのは組織自体が腐っている証拠であり、いい加減な糾弾をするような輩は反対に徹底して糾弾する必要がある。そのくらいの真剣勝負で戦うべきなのである。
そして、組織のトップがやるべき具体的な対策は、
犯罪者を出さないような組織自体の自浄作用であり、監査機能や修正機能、教育機能などである。よく勘違いする人がいるが、組織には教育機能がある。教育は学校だけが担任するわけではない。家庭も職場も社会も国も教育機能がある。この教育機能によって人を育て犯罪者を出さない仕組みが作られているのである。組織から犯罪者が出たということは、組織の教育機能が十分でなく、犯罪の芽を摘み取ることができなかった、もしくは犯罪行為を無視して放置していたのである。
このような教育機能が働いていない組織は新たな犯罪者を生み出す。
違法を見つけ出し、指摘し、修正し、教育することによって犯罪行為は未然に防止できる。それでも違法行為を繰り返し是正する意思のないような輩は組織からあらかじめ排除しなければならないのである。第3者から指摘されてしぶしぶ謝罪しているような組織に未来はないし、形だけ世間に媚びて、何のために何を謝罪しているのかも不明確で、今後の対策も打ち出せないような組織のトップは管理者としての資質が疑われる。
間違ってならないのは、犯罪者を全人格否定したわけではないことである。
犯罪者のレッテルを貼って、一生犯罪者として処遇するつもりは私にはない。罪を償い行いを改め真っ当な人生を貫く覚悟であればいつでも敗者復活が可能である。日本の社会では全人格否定され敗者復活の機会を完全に剥奪してしまう傾向があるが、これはどうかと思う。元の位置に戻ることは不可能かもしれないが、再出発することは認めるべきであり、公正にその後の評価をすべきである。
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