運動でアキレス腱に負担がかかりすぎたため、かかとの骨との付着部に炎症を起こして歩けなくなった。
機能的には問題なく痛みを感じるだけなので、痛みさえ取れれば何ともないと病院に行って診断してもらったが、案の定治療方法は「保存治療」で、安静にして治るのを待つしかないそうである。医者からは大量の痛み止めと胃腸薬と湿布薬を処方された。大事に至らなくて一応安心はできたが、結局は炎症そのものの治療をする訳でもなく、身体そのものの治癒能力を増進する訳でもなく、自然に治るのを待つだけということは、診断はしたが、ほとんど治療しているとは思えない。医者って治療しなくても商売になるんだなぁと感心した次第である(ちょっと嫌味がきついかな?)。
左足が使えなくて歩くのに不自由して身体障害者になっていろんなことが経験できた。
ズボンや下着をはくのも靴下を履くのも、まず最初は健常なほうの右足からと言うことである。床の上に置いてまずは右足を突っ込んで右足で体重が支えられる状態で引き上げる。右足ができればこれに体重をかけて左足をゆっくりと入れ込む。歩くのが不自由で杖を使うが、これも健常な右足を支えるように使う。右足を浮かす時に左足に体重がかかるが、この時に杖で支えて左足の負担を軽くすることになる。これは新しい発見だった。片方の足が不自由な時は健常な方の足が優先されること、そして健常な方の足をしっかりと支えてやらなければならないことを痛感した。
日本の社会が不況だ不景気だと嘆いているが、
この不況と不景気を脱出するためには、まずは健常な部分が発奮してしっかりと支えてやる体制を最優先するのが大事なんだなぁと経験則で実感した。批判グループが声高に弱者救済策ばかりを叫ぶけれども、弱者を救済するだけでは不況も不景気も解消できない。健常な部分をしっかりと機能させ強化することがまずやるべきことであり、そのあとで弱者の救済を考えるべきだと思った。確かに弱者を救済することばかりに腐心していては共倒れになってしまうのは目に見えている。弱者救済はいかにも正義で聞こえはいいが、国の主体が崩壊しては救済すべき主体がなくなってしまう。順番としてはまずは国の主体がしっかりと頑張って、その後に弱者救済を目指すのであろう。
病院に行っていろいろと考えさせられることがあった。
医療費の事である。保険が利いているので安く済んでいるように思えるが、明細書を見てみると、初診料、レントゲン代、処方箋とあるが、ほとんどが検査のための両足のレントゲン代である。写真が撮れてすぐに診察だったが、ほとんど写真は見ないで、初診のため異常のないことを確認しただけといった感じである。診察は問診だけですぐに終った。触診とか細部の機能を確認するとかも一切なかった。処方箋は薬の名前を書いただけである。これで点数にして約8000円分である。レントゲン代が約4500円、初診料が約2700円、処方箋その他が約700円である。医療をサービス料と考えると、レントゲン代以外はあまりにも暴利に思えるし、レントゲンは必要ない気がする。
その次が薬局の技術料・管理料である。
何でこんなに高いんだろう。技術料といっても、印刷された説明書が渡されるだけである。技術料が点数で約1400円分、管理料が約400円分、薬代が約約3600円分であるが、これもサービス料と思うと少なくとも技術料が高すぎる気がする。しかも薬は痛み止めと胃腸薬で3週間分である。いつも出された薬は最初だけ服用して、治癒したあとは飲むことはない。たくさんの薬が余ってしまうことになり、今現在でもあちこちに余らした薬がたくさん散在している。これも無駄に思えてしょうがないが、私には決定権はないし、言われるままに手続きして支払うだけである。
その後様子を見ていたが、左足はますます痛くなるばかりで、立つこともできなくなった。
仕方ないので、再び同じ病院に受診した。今度は病状を事前に聞いた看護婦さんが気を利かせて整形外科で診察するよう手配してくれた。今回の医師は痛い部分を特定して、原因と治療法を指導してくれたが、基本的には保存治療には違いなく、できるのは痛みを止めることだけである。今までの痛み止めでは効かないので、もっと強い薬を処方してくれた。最初の痛み止めをどうするか聞いたら、服用を中止して頭痛や歯痛なんかにも効きますから、その時に使って、胃腸薬はそのまま使って下さいとのことだった。私としては、最初からそうしろよと思ったし、頭痛や歯痛に効くような薬しか出してなかったのかと腹の中では思っていた。
それから、この痛み止めを服用し始めた。
医者や薬剤師をあんまり信用していないので、病気の原因や治療法や処方された薬についてネットで調べてみた。症状が一番解っているのは自分である。そこから調べると詳細な情報が入手できるし、症状にピッタリな原因や治療法が手に入るし、いろいろな情報を取得できる。単一の医師による病院に行くよりも役に立ちそうである。しかも図解つきで、罹患した患者の経験談も聞ける。薬なんて専用のサイトがあって、薬名さえ解れば効用、服用法、副作用等が事細かく記述された情報を入手できる。果たして薬剤師が必要なのかと思うほどである。いや、薬剤師よりも役に立つし、いつでもどこでもどんな薬でも調べることができる。実は、両親が高齢で、複数の医師からたくさんの薬を処方されていた時期があったが、処方されていた薬をすべてネットで調べて、副作用が強い薬や効能が重複している薬や併用していけない薬を見つけて、医師に進言したことがある。おかげで、二桁の種類の薬を服用していたのを一桁に減らすことができた経験がある。
おかげで、痛みはすぐに和らいだ。
さすが、医療の実力は凄いと感心していたら、2、3日後に副作用が出てきた。全身に薬疹が出て痒くて仕方ない。それに胃腸がやられて、膨満感と鈍痛とゲップに悩まされる。胃腸はずっと以前に経験した初期の胃・十二指腸潰瘍の症状と一致する。これは副作用に他ならないと自己判断して服用を中止した。痛みのピークは過ぎていたので、その後の痛みは我慢できないほどではなかったので、事なきを得た。アキレス腱を弛緩させた状態で安静にしていれば問題はない。動かすから痛いし病状が悪化する。そう考えると、痛みを止めても炎症が治っている訳ではないので、かえって病状を悪化させているのではないかと思えてきた。痛みを無理に抑えて動き回っていたのが悪かったのかもしれない。
ただ立っているだけでもアキレス腱は伸びている。
つま先を下げた状態がアキレス腱の弛緩した状態である。この状態で2・3日安静にしていた。そうすると、立つだけはできるようになった。痛み止めは使っていないので、正真正銘その程度に炎症が治癒したのだろう。今では杖を使って歩けるようになった。杖を突いていると、公共の場所で座席を譲ってくれる親切な人たちがたくさんいる。申し訳ないので一度は断るが、そのあとは御好意に甘えることにしている。足が治ったら、今度は私が喜んで席を譲ろうと今から思っている。ちなみに席を譲ってくれるのは中年(30から40代)の男性が多く、女性が少ないことに気がつかされた。若者や年輩者や女性は「弱者」という意識が強いのだろうと自分なりに分析した。これも俄身体障害者を経験できた賜物だし、日本国民の親切心を身近に感じて頼もしく思った次第である。
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