オクトシティー正直村

おかしいな?変だな?と思った事を綴った駄文

少子高齢化の不思議

2006年05月21日 | Weblog

少子高齢化の問題があちこちで取り沙汰されている。

 何が問題なのかをよく考えてみると、良い所もあり悪い所もありでプラスマイナスゼロではないだろうか。なぜ悲観的な話ばかりするのだろう。そして長期的な視野に立たないで短絡的な施策に走るのだろう。「産まぬなら産ませてやろう・・・」でもあるまい。少子高齢化大いに良いではないか。少子高齢化の方向にあるならその長所を伸ばし欠点を是正して現在のやり方を少しずつ変えていけばいいのではないかと思う。日本は国土に比して人口過密であり、日本と同じような海洋国家であるイギリスでも人口は約6000万人である。何をそんなに騒がなければいけないのだろう。

確かに急激な変化は好ましくない。

 変化に対応できない可能性がある。しかし緩やかな変化はそれほど問題ではない。どうやら大変だ大変だと騒いでいる人達は、今のままの状態で何も手を打たないで少子高齢化が進むと大変だと言っているのだと思う。真意は状況にあわせて変革してゆく必要がありそのための対策を考える必要があるということであろう。処置と対策さえしっかりやれば少子高齢化は何にも問題ない。政府の試算にしても現在の状況が将来も続いた場合を前提にしているし、国民の負担増を強要するための口実に使われている気がする。国民の負担増をしないでうまくやる方法を考えるのが国民の代表である政治家が考えることである。足らない分は収入を増やすくらいは家庭の主婦の頭だって考えられることである。

少子高齢化が進むとどんなメリットがあるだろう。

 まずは、国内市場が縮小するのは確実であり、右肩上がりの拡大思考から脱却できる好機となるだろう。地道で健全な経済活動が必要となる。政府が今までやってきた大盤振る舞いも見直さなければならないし、好景気(バブル?)の夢ばかりを追っていても仕方ない。量より質の時代に突入するし、大量生産から少量注文生産となるであろう。国外への輸出もスケールメリットだけを目指したものよりも個々の生産性を高めるため技術的に高度で質の高いものへとシフトするであろう。地道で健全な経済活動とは、すなわち日本にしかできない日本独自のものを作り上げ、世界から日本の価値と評価と信頼を勝ち取ることでもある。人口の多さで勝負するようなことをやっていては少子高齢化に対応できない。

次に、労働人口の減少による失業率の改善である。

 高齢者にも労働の機会が与えられ、当然ながら若年層や女性やフリーターにも雇用機会が拡大する環境が実現する。ただし、今までと同じような生産性で経済活動をやっていたら労働人口規模がそのまま国民生産に影響を及ぼす。生産性を向上させる画期的な努力をする必要があるが、幸い、近代技術はこのことに関しては追い風でありいくらでも生産性向上のための技術はころがっている。そして、技術を応用するための具体的な職人技は何と高齢者が支えている。このことにより高齢者の雇用機会も増大し様々なノウハウが次世代へスムーズに受け継がれてゆく。

次に、高齢者市場の拡大である。

 今まで目を向けてこなかった高齢者市場の開拓を目指さなければならない。そして、高齢者が築き上げた財産を若年層が受け継げる仕組みを作らなければならない。相続の税制も考える必要がある。高齢者の幸福のために力を入れることは若者の自分たちの幸福にもつながって行くという考え方を植えつけなければならない。「なんで年寄りの面倒を俺たちが見なければならないんだ」という不満の声は、これらの世代間の断絶が生み出している。その年寄りは何十年後かの自分の姿なのである。高齢者にはバラ色の人生が、若年者には将来の安心と夢が育つと思う。当然高齢者は平均寿命が延びた分労働期間を延長しなければならない。このことは高齢者に生き甲斐と社会に貢献できる満足感を与えることができる。

少子化は少数精鋭であることの追及でもある。

 少子化そのものは問題ないが、若者の質の低下は大問題である。教育を変えてゆかねばならない。こればかりは少子化と関係なく深刻に考えなければならない大問題であるし、少子化だからこそより真剣に考える必要があるし、教育改革は少なくとも20年はかかる大事業である。早目に具体的に着手することと、形だけ考えるのでなく実質的かつ具体的な部分まで踏み込んで教育論議を戦わす必要があるし、少なくとも現在の欠陥部分については早急に改善しなければならない。少子化で質が低下したのでは日本の将来は真っ暗である。しかも日本人の優秀さに期待するしか方法はなく、世の流れはソフトウェアと情報の時代なのである。

最後に少子化の将来である。

 人口が年々減ったらいずれ日本は消滅してしまう。人口を減らさないためには、一家族が何人の子供を生めばいいのだろう。現在は高齢化社会で3世代が現存するのは一般的である。ということは、二人の夫婦から出発して二人の男女が生まれ、計算上この男女(通常は他家から嫁や婿をとる)に二人の男女が生まれたとすると最終的にこの家族は6人になり3倍に人口が増えたことになる。なんとなく一夫婦から二人ずつ増えないと人口が減ると思ってしまうが、高齢化社会では1.5人でも人口が維持できることになる。4世代が同居すると4倍になる。あまり悲観することはない。それよりも現在の若者も健康長寿が実現できる社会環境を作ってゆくことが人口減少の最良策である。是非健康長寿の4世代同居を目指してもらいたいものである。

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