これは私が小学校高学年か中学生の頃の実話です。
我が家の裏庭には古い物置があって、壊れていて

ある時、その物置の中で、いつの間にか猫が子供を産んでいたのです

物置にはあまり出入りする用事がなく、子猫が生まれたことを、誰も気づきませんでした。
おかげで猫は誰にも邪魔されずに、すくすく育ったらしく(真実はわからないけど)、
ある日突然、庭に猫の親子が現れたのでした。
いきなり庭に子連れ猫が出現したので、そりゃもう驚きましたよ

よく観察していると、猫は物置に堂々と出入りしているではありませんか。
そこで私は初めて、物置で子猫を産んだらしいことを知ったのでした。
こういう場合、私はもちろん歓迎するタイプなので

最初は警戒してシャーと言っていた母猫も、たぶんどこかの飼い猫なのでしょう、
すぐに牛乳を飲み、2~3日もすると膝に乗って甘えちゃうくらい懐きました

それから数日後、猫一家は忽然と姿を消しました。
きっと子猫が大きくなってきて、物置の巣はもう要らなくなったのでしょう。
当時は外飼いの猫が子供を産むことなど、うちの近所では当たり前に見られた光景でしたから、
いなくなってしまったことも、私はごく普通のこととして受け止めていました。
さて、それからさらに数日後のこと。
庭に突然、猫一家が帰ってきたのです。
少し大きくなった子猫を引き連れて。
そして驚いたことには、大人の猫がもう一匹いたのです。
物置出産時代には、見たことのない猫でした。
母猫はニャーっと挨拶して、また牛乳を飲みました。
後ろでは子猫たちが、もう一匹の猫と遊んでいるのです。
この猫は、しっかりと子猫の遊び相手になってやっていました。
母猫はまるで、
「おかげさまで、こんなに育ちました

と見せに来たようでした。
いや絶対そうだと思います。
もう一匹の猫は父親に違いない、と当時の私は思ったのですが、
猫の父親が育児に参加するとは、どうも考えにくい。
そういうことってあるのでしょうか?
あるいは母猫の姉妹だとか(おばさんってことだニャ)、赤の他猫だけど、
たまたま仲がよくて乳母をやってるとか?
真相は謎です。
これっきり、猫が来ることはありませんでした。
黙って姿を消したから、ひとことお礼を言いに来たんだと、私は信じています。
だって学生だった私が家にいた、日曜の昼に来たんだから。
一宿一飯の恩は忘れない、義理人情に厚い猫の話でした。

まいすも寝てばかりいないで、拾われた恩を宝くじ高額当選で返してほしいよね~

(それにしても窮屈そうな寝方だね


うーーーーーよく寝た。ん?なんか言ったかニャ?
