サリス 「現実が見えてくると共に野望は無謀にとって代わられたと言いますか…」
ミカ 「やる気なさすぎだろ、野望…」
お貴族様の就職問題
就職事情をまだしっかりと形にしてないので、雰囲気だけで補足します
彼らの就職問題を現代風に置き替えると
世界屈指の大企業のトップの孫、オルドニー・リオルド・スワロウ(名前、今テキトーに考えた)と
その取り巻き(サリス、いか数十名)という構図です
幼稚園の頃は無邪気に、リオルドがガキ大将、家来のみんなも和気藹々
小学校くらいから少しづつリオルドの後継者教育が始まりますが、まだやる気は十分なので成績も優秀
中学くらいでそろそろ難題につまずいたり、周囲の期待の大きさに気づいたりするものの
まだ強気でいられた(家来たちにも弱みは見せないプライドはあった)純粋な子供時代
それが思春期を挟み、高校くらいで大企業のCEOという重荷を感じ始め、現実も見え始め
重荷を背負ったまま必死で先頭集団に食らいついて行くのがカッコ悪いと思い始める青春の曲がり角を経て
大学生になった頃には、何やったってどうせCEOになるんだしどーでもいーじゃんとやさぐれる具合
おじいちゃんがバリバリ現役、その次の後継者である父がこれまた輪をかけてバリバリバーリー
「俺がCEOになって自由に権力振りかざせるようになるのって、あと50年くらいじゃねえ?」
って急にバカバカしくなっちゃった、おぼっちゃま育ちのリオルド君です
おじいちゃんとお父さんが厳格なので、なんの実績もないただの息子をいいポジションにつけたりはしません
甘えんな!平社員から始めろ!というのが教育方針で、それなりに真面目にやってきたリオルドも
いつまで平社員なんだよ!!と反抗期に突入
とにかく口うるさい上二人にがんじがらめにされてきて、若き日の野望は完全に失望です
そんな彼と共に青春を駆け抜けてきたサリスたち
リオルドと将来を熱く語ったりした中高生時代、急にリオルド本人が失速した大学生時代を経て
将来安泰だと思ってたから特になんの心配も努力もしてこなかったけど
今のリオルドは平社員なわけだし、いくら社長の孫の友人とはいえ
会社のいいポジションに就職させてもらえる望み薄じゃねえ?ってようやく気づき始めた感じ
甘い汁を吸うどころか、自分たちのボス、リオルドと同格の平社員として就職するのでは、
ボスに対しても気まずいので、平社員でもいいから就職させてくださいとも言い出しにくい現状
もちろん取り巻きの彼らもそれなりにお貴族様の子息なので実家にいさえすれば
のたれ死ぬ心配はないので、「どーしよーかなー、まだ本気出さなくてもいーかなー」状態
「いつまでも居候の身分でいるなんてみっともない!」「世間様に対して恥ずかしい!!」
と口うるさく言われる以外はさほど困っていない、というのがおぼっちゃまであるがゆえの彼らのぬるま湯です
ぬるま湯から出るには寒いし、かと言っていつまで入っていても熱くはならないし
っていうのにいち早く気づいたのがサリスです
「やる気出そうよ!!」
ってリオルド始め、仲間たちに発破をかけたものの誰一人動いてくれないので
だったらぬるま湯への起爆剤的に、別の大企業に就職してやるぞ!!っていう動機でミカの所に就職志願←イマココ
SSでのサリスはもっと深い情も抱えてはいるんですが4コマだとこの辺が限界…
単純に、おぼっちゃまたちの就職戦線の話、になります
もうお気楽根性が染み付いて、なかなか汗水垂らして働こうと思えない