uparupapapa 日記

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日本ハムが“ハンカチ王子”を「クビ」にしない理由

2016-04-29 04:34:12 | 日記
一軍でなくとも久々の快投だった。

北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹投手が

4月22日のイースタン・リーグ楽天戦に先発。

1失点で完投し、二軍で今季初勝利。

ここまで二軍でも0勝3敗、

防御率6.00と散々だったが、

今季6試合目の登板でようやく白星をつかんだ。

とはいえ、その斎藤も今季でプロ6年目。

もういい加減、一軍で活躍しないと

「解雇」の二文字もチラついてきそうなものだ。

日本ハムに入団した2011年のルーキーイヤーにマークした

6勝(6敗)、防御率2.69が、

いずれも自己最高の成績。

以降は2012年・5勝8敗(防御率3.98)、

2013年・0勝1敗(防御率13.50)、

2014年・2勝1敗(防御率4.85)、

2015年・1勝3敗(防御率5.74)

と苦しい内容が続いている。


プロ2年目の12年シーズン終了後に

右肩関節唇損傷と診断され、

右肩に大きな不安を抱えた時期があったとはいえ、

それを差し引いても、

この体たらくは余りにも寂し過ぎる。

かつて学生野球時代に甲子園、神宮球場を沸かせた

「ハンカチ王子」の姿は残念なことに、

どうひいき目に見ても今の斎藤には感じられない。


それでも日本ハムは斎藤に

「猶予」を与えるつもりのようだ。

段々と下降気味になっているとはいえ、

やはり「佑ちゃん」の人気はいまだ健在。

日本ハムの中でプロ野球ファンだけでなく

一般層にも、その名が広く知られている選手は

斎藤以外にそう多くは見当たらない。

主力中の主力である二刀流・大谷翔平投手や

チームの主砲・中田翔内野手の名前を聞いて

ピンと来なくても「斎藤佑樹なら知ってるよ」

と答える人は言うまでもなく相当に多いはず。

斎藤の持つ一般的認知度は球団側から見ても、

やはり捨て難いものがある。


●日本ハムが描き続けるシナリオ


こうした側面から企業経営を考える上で、

日本ハムにとって斎藤は

まだまだ魅力的な所属選手であることは間違いない。

その斎藤については現状で

二軍暮らしが大半であるにもかかわらず、

球団内からは実際のところ

「さすがに大谷と中田の2トップには及ばないが、

グッズの売り上げは

他の主力クラスとそん色ないかそれ以上」

との証言もある。


グッズ収入のように目に見える形のものだけでなく、

他の部分で反映される莫大なCM効果も

斎藤にはあるらしい。

球団関係者によると

「あの佑ちゃんがいる球団=日本ハム」

として認知している

一般層の人が世間には相当数でまだ存在するとのこと。

その具体的な人数も非公開レベルながら

球団内部でデータ化されて保管されており、

これは球団幹部たちの間でも

無視できない事実として受け止められているという。


例えば、野球にそれほど詳しくなくても

「佑ちゃんは一軍ではないけれど、

彼がいるチームだから日本ハムの試合を

応援しに行ってみようか」と思うような人も

中にはいるということだ。

これは逆に言えば、

かつての「ハンカチフィーバー」の名残が

世間に残っている証明でもある。

そう考えると、やはり斎藤佑樹という選手が

アマチュア時代に一世風靡(いっせいふうび)した

“残像”は人々の脳裏にいまだ焼き付いているのだろう。


日本ハムは、その“残像”が

プロでリアルに蘇ることを本気で期待している。

すでにプロ入りから5年もの歳月が経過しながら、

ここまでさしたる成績を残せていない。

だが我慢に我慢を重ねた末に

チームの戦力となって眠り続けていた才能が開花すれば、

先に挙げた「佑ちゃん」を知る一般層を中心に

爆発的人気が再燃する――。

それが日本ハム側の描き続けるシナリオだ。



●究極のプラス思考で前に進む



斎藤は、今年6月で28歳を迎える。

もし今後、安定して結果を残し始めるとすれば

俗に言う「遅咲き」だ。

日本プロ野球界において、

遅咲きの投手は過去何人かいる。

近年でいえば、

チームメートの日本ハムの吉川光夫も

その1人に挙げられるだろう。


奇しくも斎藤と同学年だが、
プロ入りは吉川のほうが4年早い。

広陵高校から2011年のドラフト1位で入団したが、

プロ5年目の2011年シーズンまでは

3年連続白星なしでルーキーイヤーの4勝がマックス。

しかし翌2012年に14勝、

防御率1.71で初タイトルも獲得し、

プロ6年目にして長いトンネルを抜け出してブレイクした。


吉川のように高卒入団ではなく、

社会人からのプロ入りで即戦力クラスと言われながらも

才能を完全開花させるまで時間がかかった投手もいる。

阪神のベテラン左腕・能見篤史は

2004年ドラフトの自由獲得枠で

大阪ガスから入団したものの、

2008年までシーズン最多は4勝止まり。

しかし30歳を迎えたプロ5年目の2009年シーズンに、

13勝(防御率2点台)をマークし才能を開花させた。


斎藤は残念ながら吉川や能見のように

「これぞ」という

何か1つの武器を持っているわけでもなく、

常に抜群の制球力を発揮するタイプでもない。

しかし過去にも当記事で書いたが、

自分の置かれた状況を冷静に見極め、

たとえ窮地に追い込まれても

単に落ち込むのではなく

究極のプラス思考で

前に進もうとすることができる選手だ。

いい意味で「スーパーKY」と評してもいいかもしれない。

これに同調するように

斎藤を入団当時から知る球団関係者も次のように

「佑ちゃん」に対する本心を打ち明けた。


「これだけ注目されて5年以上も結果が出せないでいたら、

普通の神経の持ち主ならば

『辞めさせてください』と言って来ても不思議じゃない。

それでも彼は

ひたすらマイナスのことを考えないでいるでしょう。

ボコボコに打ち込まれ、周りからどんなに叩かれようとも、

それを糧として次に進もうとする。

あの精神力はハンパじゃない。


我々は彼に何かスイッチのようなものが入ることを

期待しているのです。

それが、どういうタイミングになるのかは

分からないですけどね。

そういう遅咲きのチャンスはきっと来ると思っています。

だからこそ突然、

忘れたころに大ブレイクするかもしれないと

思わずにはいられないのです」


日本ハムが斎藤をクビにしない理由は何となく理解できた。

しかしながら、

いくら何でも

それに延々と甘え続けるわけにはいかないだろう。

プロ6年目の斎藤には

今年こそ誰もが納得する結果を出して欲しい。

(臼北信行)



-ITmedia ビジネスオンライン-







今日のニュースの引用も長くなってしまった。

しかも北海道日本ハムファイターズという

プロ野球パリーグの地方球団・二軍選手の話題。

全く興味のない人も多いだろう。



かく云う私は北海道出身。



熱狂的野球ファンではないが、

北海道在住時代はそこそこ札幌ドームに足を運んでいた。


北海道在住=日ハムファンという図式が

ある程度形成しつつある地域風土の中、

人並みにプロ野球観戦を楽しんでいたひとりだ。



“ハンカチ王子”斎藤佑樹投手については

甲子園時代からの因縁をもって注目していた。


早稲田実業学校の投手として

2006年の夏の甲子園。

駒大苫小牧高校のエース、田中将大との投手戦で

延長15回でも決着がつかず、

決勝引き分け再試合となった。

翌日の再試合でも自ら先発を志願し4連投。

最後は田中を三振に打ち取って13奪三振で接戦を制し、

早実を初の夏の甲子園大会優勝に導いた。



斎藤佑樹投手を知る人の誰もが思い起こす伝説。



当時北海道代表だった

駒大苫小牧を打ち負かした斎藤投手に対し、

恨みにも似た気持ちを抱いたのを覚えている。


しかも彼は同年の甲子園2回戦の

大阪桐蔭高校戦で、

プロ入り後にチームメイトとなる中田翔と対戦、

4打数無安打3三振に封じている。



正直言ってプロ入りのドラフト会議では

斎藤佑樹投手ではなく、

地元北海道を夢の甲子園大会優勝に導いてくれた

田中将大投手に入団してほしかった。


田中投手の楽天入団の年と

斎藤投手の日ハム入団の年は4年の開きがあり、

その辺の直接的因縁はないが、

私と同じ思いの日ハムファンは多かったことだろう。



それにしても北海道日本ハムファイターズ。


大の野球好きで知られるオーナー・大社義規社長(当時)。

所属選手を大事にし、辛抱強く育成し

チームを強くしてきた人だ。


2004年に本拠地を北海道に移し、

選手の育成と地域のファン育成に努力した球団の姿は、

大社社長の姿勢そのものだった。


2005年にそんな社長も死去し、

チームは5位に終わる。

しかしそんなチームも一念発起、

2006年にはリーグ優勝、日本シリーズを制覇し日本一。

アジアシリーズでも優勝を飾り、アジア王者となった。




今期は今のところ下位に甘んじ、

チーム全体が不調に喘いでいるようだが、

おそらくそんなことは意に介さず、

日ハムファンは今日も応援しているだろう。




プロ野球は仲良しクラブではない。

力の無い選手は生き残れない。



そんなことは百も承知だ。


でもそれを踏まえた上でも云いたい。


私は選手とファンを大切に、大切に育ててきた

北海道日本ハムファイターズが好きだと。




今私は東京の空を見上げ、

故郷の球団にエールを贈りたい。

そして斎藤佑樹投手にも。




今度北海道に一時帰郷したら、

久しぶりに是非札幌ドームにも

足を運びたいと思うオヤジが一句。




ハンカチを 見るたび思う 斎藤さん

(ハンカチを使った新たな『斎藤さん』ゲームができないかな?)



お粗末。