夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

車の履歴 Part5~HP10、走る~

2010-02-11 04:04:23 | 
HP10を走らせてみて思ったことは、やはり足回りがいいことです。
まあ、この点でHP10を選んだといっても過言ではないです。
ステアリングを切っただけ素直に曲がる。
無理をさせればアンダーステアは多少は出ますが、
それまではかなり速いスピードでコーナリングが可能になりました。

OEタイヤの銘柄はダンロップのSPスポーツD8というやや走り志向のタイヤ。
タイヤのサイズも195/60R14というその当時としても小さめのものでした。
これでぐんぐん曲がるのですから、ほんと大したものでした。
なぜ、タイヤが小さかったのか、それは冬になってタイヤ交換をしてみて分かりました。
このHP10の生命線は、フロントのマルチリング式のサスペンションにあります。
これがかなり大きく、ホイールハウスにかなり張り出しているのです。
このため、タイヤのサイズを小さくし、さらにタイヤの切れ角も少なめになった結果、
最小回転半径が小さく、あまり小回りがきかない車になりました。

初期型に比べて、この中期型になるとサスペンションの硬さは若干柔らかくなったものの、
セダンとしては相当硬め。荒れた路面の道路だと、かなりゴツゴツ突き上げがきてました。
その代わりといっては何ですが、路面の状態は大変つかみやすく、
特に雪道ではすべるかどうかがよく伝わってくるので、運転しやすかったですよ。
運転のフィーリングとしては、「楽しい」というよりは「安心感がある」というほうがぴったりきます。

シフトフィーリングも上々。
若干硬めでしたが、しっかりとした手ごたえがあり気持ちがいい。
これに乗ってしまうと、安いワイヤー式のあのグニャグニャした感じはどうにも我慢できなくなります。

内装とかは普通でしたが、シートは良かったです。
インテグラのふにゃふにゃで、ちょっと長い距離を運転するとすぐに腰にくるシートとは違い、
座面が硬め、しっかりして疲れにくい。
特に、背もたれの角度調節がレバー式ではなくダイヤル式で微調整が可能で、
大変重宝してました。
ただ、シートを倒すときは一気に倒れないので、ダイヤルをグリグリ回す必要はありましたが。
ランバーサポートまでついていました。
HP10のおかげで、シートの重要性を認識させられましたよ。

トランクは、見た目と違いかなり収納力があり、タイヤ4本がすっぽり収まる大きさでした。
ほかの人に見せると、その大きさに驚く人が多かったです。
また、トランクのヒンジがちょっと変わっていて、一般的なばねを使って跳ね上がるタイプではなく、
ダンパーを使って開閉を調整するタイプです。
当時国産車はほとんどがバネ式だったので、けっこう珍しがられました。
トランク内にアームを格納するスペースが必要ないため、トランクが広く使えるのと、
トランクリッドが90度以上開くので頭のぶつけにくいのがメリットですが、
バネ式に比べて、トランクの開閉に力が要るのと、ダンパーの寿命が比較的短く、
5年に1度ぐらい交換が必要だったのは、ちょっとマイナスでした。

スタイリングは、比較的地味な感じであったものの、静かな個性というか、
端正な中にも光るものがあり、飽きが来ないいいスタイリングで気に入ってました。

問題は、エンジン。
SR20という決して出来のいいエンジンではありませんでした。
中低回転域でのトルクは比較的あるほうだったので、
高速で5速のままでの加速であるとか、ドライバビリティの面では及第点でしたが、
とくかくエンジンを回したときのフィーリングが悪い!
回すとパワーは出るものの、音がガサガサして振動が大きく、
4000回転以上はとても回す気にはなれませんでした。

HP10は、長距離運転でその真価を発揮。
ほんとに運転して疲れない、ストレスを感じない車でした。

(つづく。自分の車だと、ついあれですよね。)