大和浪漫

私、瓜亀仙人が奈良・大和路の社寺や自然、生活の様子などをお伝えしたいと思います。

亥の子暴れ祭り

2008年12月08日 | 桜井市
昨日は、桜井市高田の“亥の子暴れ祭り”の日だった。
“亥の子祭り”は、陰暦10月亥の日、亥の刻(午後9時~11時)に新穀の餅を食べ、無病を願うという中国の風習。
我が国には平安初期に伝わり、朝廷の行事としてお こなわれていたそうだ。
それが民間にも広まり、農村では亥の子の神を田の神として、収穫を感謝する農耕儀礼としておこなわれ、併せて子供たちの健やかな成育をお祈りする為に、「祭りの主役は子どもたち」であるとして伝えられてきたそうだ。
奈良県桜井市高田の“亥の子祭り”は、子どもたちが暴れるほど神様がお喜びになり、豊作と子どもの健やかな成長が約束 されると伝えられている。
“高田亥の子暴れ祭り”は、毎年12月の第1日曜日の午後、村の集荷所にて行われる。
午後1時過ぎ、集荷所前に青竹で組んだ2メートル四方のお仮屋の上に、山口神社のご分霊を祀ったお屋形を乗せる。
お仮屋の周囲には、当家たちが木で作った小型の鋤・鎌・斧・包丁など約20種の野道具・山道具・家庭道具や、百円玉などの おひねりなど、100点近くが藁でぶら下げられる。
祭りの主人公は小学生までの男の子。
午後2時、お祈りの後、お屋形は下げられ、当家の合図で飾られていた野道具を奪い、あげくの果てにお仮屋までを壊してしまう。
続いて子どもたちは集荷所の中で、藁を5段に巻いた大小2個の円錐形の赤飯(ハチマキメシ)、里芋・カブラ・ひじき・大豆のお膳につく。
膳には空のお椀と大きな箸を突き立て逆さまにしてその上に小さい方の赤飯をのせる。椀に味噌汁が入れられると、子どもたちは赤飯をかかえて膳を蹴飛ばし、椀を踏みつけ大暴れ。
午後6時、集荷所の中の神棚にお屋形が置かれ、灯明がともされる。
子供達は濡れた藁を束ねて投げつけ、灯明の火を消そうとする。
消えると「火ともせ!」と叫び、火がつくとまた消す。
そのやりとりは子どもたちが満足して引き上げるまで繰り返される。
「写真;お仮屋」


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