八島ビジターセンター

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9000kmの旅を終え(2)

2008年05月03日 | Weblog
オオジシギのこと・・・。

オオジシギはサハリンと日本列島に限って繁殖する渡り鳥で、毎年この時期になると霧ケ峰にやってきます。越冬地は赤道を越えたオーストラリア南東部。その距離9000kmにもなるんです。鳥の渡りは本当に壮大ですね。

そして、八島湿原にやってきてから6月の終りころまで、独特のディスプレー飛行という行動を繰り返して訪れた人々の注目を浴びます。じぇ、じぇと鳴きながら上昇した後、ズビャーク、ズビャークと叫びながら急降下する行動で、最後に大きな羽ばたき音が響き渡ります。その奇妙な声と大きな風切り音は一度聴いたら忘れられません。

彼らは草原のような開けた場所を好みます。日本では北海道が重要な繁殖地となっている他、本州中部以北の高原で局地的に繁殖するということ・・・。ところが、本州中部の高原では草原・湿原の減少により生息地は減少傾向にあるといわれています(環境省生物多様性センター)。そのため、準絶滅危惧種(存続基盤が脆弱な種)であるとともに、長野県版のレッドデータブックでは絶滅危惧ⅠB類にも指定されています。その貴重な生息地の一つが、ここ霧ケ峰なのかもしれません。

そんなオオジシギ。ちょっと注目の個性派が今年も帰ってきた。ちょっとうれしいニュースです。

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