午後5時すぎ。すでに日も沈み、空には月が。夏のこの時間帯はまだ明るく、ゆっくりと散策を楽しむことができたのに、今の時期はもう暗闇が迫っています。散策するにはすこし勇気が必要です。
それでも勇気を出して(あまりオススメできませんが)木道を歩くと、目の前にズミの木が。
枝が左へなびいているのがわかりますか?
写真を撮ったとき、風はほとんど吹いていませんでした。写真の右側が湿原、左側が林方面となります。湿原からの風が強く吹き付けているのでしょう。ズミは湿原側に枝を伸ばすことができず、このような形になってしまったのです。
暗闇に変形したズミのシルエット…。葉を落としたことによってよりその存在がリアルなものとなったように感じました。
ほぼ風は無し。草が風にゆれる音もかすかに聞こえる程度です。
携帯電話を取り出して「パタン」と閉じました。その「パタン」がすこし離れた森に響きます。木道から森までは20メートルほどでしょうか。その20メートルを「パタン」という音は飛び越えていきました。
携帯電話をたたむ音なんて、日常生活では自分の半径1メートル以内で処理してしまう音です。その音が20メートル先まで届いてしまうなんて。
どんな伝わり方をしたのか、よく考えれば普通のことかもしれません。でも普通に生活していれば絶対に気がつかないことです。
携帯電話をたたむ音は20メートル先まで聞こえる可能性がある。
同じとき、数百メートル(おそらく600メートル以上)先の人の話し声が聞こえていました。別の方向からはカルガモの声が聞こえていました。
人の話し声は何百メートル先までも聞こえる可能性がある。
カルガモの声も何百メートル先まで聞こえる可能性がある。
私は初めて知りました。
この立地、街の生活から離れた場所、非日常の世界
この場所だからわかったことかもしれません。
ま
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