八島ビジターセンター

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中世に思いを馳せる日。

2019年08月28日 | Weblog
八島湿原の周遊途中にある御射山(みさやま)という地。
山と名は付きますが、そこは逆にお椀の地形をしており、お椀の底には旧御射山(もとみさやま)神社という小さなお社がお祀りされています。





御射山では毎年8月27日、9月27日に五穀豊穣をお祈りする祭事が行われます。
御射山祭、別名では穂屋祭といわれるこのお祭りは、ススキの穂が成るこの時期に行われ、鎌倉時代から続く祭事です。
昔は信濃・甲州・鎌倉武士などが参加し、ススキで作られた穂屋に4日間籠もりながら鹿の贄(にえ)や芸能、相撲など多くの武芸が奉納される全国的な大祭だったそうです。
今の時代は祝詞を捧げ、歌や殺陣、草鹿(くさじし)を奉納する1時間ほどのシンプルな祭事が行われています。







全国の諏訪信仰のあるお社では、月は違っても27日に祭事が行われることが多いです。
それは全国に一万以上ある諏訪信仰御分社の大元である旧御射山神社の御射山祭にあやかってのことだそうです。

昨日8月27日はそんな古い歴史のある祭事が御射山で行われ、中世に思いを馳せる日でした。