八島ビジターセンター

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昨日の続き ノリウツギ

2007年08月13日 | Weblog
ノリウツギが湿原の周辺に白い花をたくさん咲かせました。ノリウツギは草原に最初に侵入してくる低木の一つで森林化の先駆けとなる樹木です。森林化に対する賛否や問題点について書き出したら、それこそきりがないのでここでは取り上げません。というより、僕一人の考えで整理できてしまうような単純な問題でもありません。しかし、森林化は確実に進行しています。

古くからの霧ケ峰をずっと見てきた訳ではない僕にとって、ある程度生長したミズナラやズミの森は元々そこにあった存在であり、森林化の実感には直接結びつきにくいものです。しかし、ノリウツギやレンゲツツジなど現在の草原にひっそりとはびこっている低木たちは、いかにも侵入者らしく僕の目に映ります。普段は周囲の緑の中にまぎれて特に気にならないのですが、ある日突然花を咲かせることでその量の多さに改めて驚かされるのです。「あー、なるほど」という感じで、知識として知っている森林化を現実に意識させられる瞬間です。

レンゲツツジ、ズミ、ノリウツギ、マユミ、リョウブ…。もし、草原に増加している木本植物たちが一斉に花を咲かせたらさぞにぎやかなことでしょう。八島湿原の広場の周囲はこうした木本植物たちがいたるところに見られます。昔の霧ケ峰を知っている人にとって、それは過去の面影を失ってしまった場所として移るのかもしれません。そして、まだ若いたくさんの低木の姿もあり、今後これらの植物が生長をつづけたらどうなってしまうのか。答えのでる前に考えていかなければならない問題です。

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