八島ビジターセンター

長野県のほぼ中央、霧ヶ峰高原の八島湿原を中心とした地域の最新情報をビジターセンターからお届けします

ミズナラ

2007年09月02日 | Weblog
ミズナラのどんぐりが少しずつ大きくなってきました。

ミズナラは数多くある木の中でも、私がとりわけ好きな木の一つです。その魅力は「親しみやすさ」でしょうか。大きくユーモアに満ちた葉っぱとおとぎ話に出てきそうな独特の樹形は、見るたびに惹かれてしまいます。また、その親しみやすさの反面、草原の中に一本立ちした力強い姿からは貫禄の頼もしさをも感じさせるのです。

ミズナラはブナ科コナラ属の樹木です。このコナラ属の代表種といえば、関東地方の里山に多いコナラが思い浮かぶかと思います。私の生まれ育った埼玉県所沢市にはまだまだ広大な雑木林が残っていて、家のうしろに広がるクヌギ・コナラ林は幼い頃の遊び場でもありました。コナラは、ミズナラに比べるとずっとスリムで健康的な印象のある木です。ミズナラが「経験豊かで無口な人生の先輩」だとしたら、コナラは「まだまだやんちゃな未熟者」という表現がぴったりでしょう。厳しい環境に立つミズナラは落ち着きのある厳粛な印象を我々に与えますが、地元の雑木林はもっと素朴で、明るい木々の声が聞こえてくるような気がするのですから。そして、両者は家族であり、親戚であり、兄弟なのです。それは、その実や葉を見ればわかること。微笑ましい絆がそこには見て取れますよ。

子どもの頃から、そうした木々に親しんできたということでは(当時は特別自然が好きだったという訳ではないのだけれど)、今私がコナラ属さらにはブナ科の木々に対して親しみを覚えるのは自然なことなのかもしれません。これらの木を見ると、家族に対して持つような何か無条件に暖かい気持ちになるものです。

霧ケ峰にはたくさんの立派なミズナラが育っています。是非、皆さんのお気に入りの一本を見つけてください。


-------------------------------------------------------
八島ビジターセンターホームページ
■八島湿原の最新情報を発信しています
■インタープリター(自然解説員)によるガイドウォークが好評です!!
■八島湿原にお越しの際は是非お立ち寄りください
■開館 午前9:30~午後4:30分
■TEL 0266-52-7000 (お気軽にお問い合わせください)
■AED設置施設
-------------------------------------------------------

最新の画像もっと見る