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切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

本日、国立小劇場におりました!

2010-09-11 23:59:59 | 私の写メ日記(観劇版)
文楽公演第1部観てました。やっぱり「満員御礼」!よ~くお客さんはいってます!

演目はふたつ。「良弁杉由来」と「鰯売恋曳網」。

「良弁杉由来」は、「桜宮物狂いの段」の呂勢大夫・清治がわたしには一番の聞き物でした。もちろん、三味線の方が格上なのは確かだけど、呂勢大夫が精一杯鶴澤清治と格闘してる姿、なんだか眼が離せない感じでしたよ。11月の大阪公演はこのコンビで「一谷嫩軍記」組討の段でしょ!今から楽しみです!

で、切場の綱大夫、わたしの観た日は好調でした。でも、わたし、この芝居自体がどうも好きになれなくて・・・。歌舞伎でも感動したことないしなあ~。

次が新作「鰯売恋曳網」。三島由紀夫の歌舞伎作品を文楽化。

結論から言うと成功していないと思います。最近の勘三郎、玉三郎の舞台もそうだけど、鰯売りの声にお姫様が惹かれるという、「声」自体を芝居に生かしていない。有吉佐和子の小説『一の糸』で商家のお嬢さんが三味線の音に恋をするのと同じシチュエーションでしょ?

それとヒロイン蛍火の人形の衣装や髪型に華やかさが足りないのも物足りなかった!人形の動きのために衣装をシンプルにしたのかもしれないけど、あれでは「高嶺の花」じゃないですよ。

それと、歌舞伎もそうだけど、猿源氏はもっと「つっころばし」っぽくてよいと思うんですよ。話としては、落語の「明烏」とか「紺屋高尾」みたいなものなんだから!

あと、咲大夫の声量は素晴らしいけど、もうちょっと緩急があったら・・・。ずっと同じ声量だと、いくら立派な声でも聞き疲れる・・・。

怒られそうなんで、この辺にしますが・・・。

ということで、いろいろ考えさせられた観劇でした。

しかし、三島由紀夫じゃなくて、深沢七郎を文楽にしたらどうなんですかね?木下恵介監督の映画『楢山節考』なんて文楽関係者大協力で作ったんですから!どうですか?国立劇場さん!

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