
ここのところ『きのね』(宮尾登美子)、『一の糸』(有吉佐和子)と戦後の芸道物小説を再読して深い感銘を受けたので、ついでながら、長らく積読状態になっていたこの本を読みました。文楽の大夫を主人公にした青春小説ですが…。この本を好きな人は、続きを読まないように!
文楽も青年誌の漫画の題材みたいにされちゃうんだなというのが、わたしの率直な感想。
作者は文楽を知らない人向けに書いたつもりなんでしょうが、わたしは文楽ビギナーにこの本を読ませたくない!
というのも、こんな軽い世界だと思われたくないんですよね~。世襲制でない代わりに修行が大変なことで有名なジャンルなんですから。だから、若手がちょっと工夫したくらいで「観客が喝采」なんてなるわけないでしょ。
それに、作者の演目解説めいた視点は、わたしには全然興味わかなかったです。「そう思う人もいるんだな」程度で。つまり、特に鋭い感じはしなかったってこと。
結局、女性の作家が「若い大夫を恋人に持ったら」みたいな、<空想恋愛>でこの小説を書いたって印象しかないですね。
ま、つくづく『一の糸』は立派な小説だったってことでしょう。わたし、『一の糸』を読了後は「志渡寺(しどうじ)」が聴きたくてしょうがなくなりましたからね~。
少なくとも、そういう文楽に対するパッションはこの小説とは無縁です。でも、そういうマイナーなパッションで成り立っているのが文楽の演者と観客だとわたしは思っていますけどね!
とにかく、アマゾンのレビューワーのセンスが信じられないな~。
文楽も青年誌の漫画の題材みたいにされちゃうんだなというのが、わたしの率直な感想。
作者は文楽を知らない人向けに書いたつもりなんでしょうが、わたしは文楽ビギナーにこの本を読ませたくない!
というのも、こんな軽い世界だと思われたくないんですよね~。世襲制でない代わりに修行が大変なことで有名なジャンルなんですから。だから、若手がちょっと工夫したくらいで「観客が喝采」なんてなるわけないでしょ。
それに、作者の演目解説めいた視点は、わたしには全然興味わかなかったです。「そう思う人もいるんだな」程度で。つまり、特に鋭い感じはしなかったってこと。
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