切られお富!

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『きっこの日記』

2006-10-09 02:25:26 | 超読書日記
たまたま昨日本屋さんに寄ったら、もう入荷していたんで買ってしまいました、あのきっこさんの本!おそらく、この秋もっとも話題の本なんだろうけど、さて?感想です。

「きっこ」って誰?業界震撼させる人気ブログ書籍化(スポーツ報知の記事)

日頃、きっこさんのブログと日記を必ずチェックしている<きっこフォロワー>のわたしなので、日記からの転載がほとんどのこの本は、わたしには目新しいものではなかった。ただ、どうも活字出版とネットの違いというものを感じずにはいられないなあというのが正直な感想。

というのは、ネットから選ばれているきっこさんの記事は、比較的穏健なものが多く、本当にヤバイ暴露ネタ記事はこの本には収録されていない。このあたり、訴訟を恐れる白夜書房の<出版社としてのセンス>が垣間見られるわけだけど、この本でしかきっこさんのことを知らない人がいるとすると、「そんなに過激じゃないじゃん?」っていう感想をもたれる可能性が高いと思う。

この本でセレクトされている記事は、彼女の文学趣味を反映した記事プラス社会批評といったバランスにわたしには思えてしまって、ネットで読んでいるきっこさんの破壊力からはあまりに遠い印象、正直なところ肩透かしという感じすらもってしまった。

ただ、わたしはこの本を買ったことを後悔していないし、きっこファンはこの本を買うべきだとさえ思う。

そのわけは、おそらくは金銭的な事情で出版をすることになったきっこさん(それまで、自分のブログの商業利用をひたすら拒んできた彼女が出版に踏み切るのには相当な事情があったと想像するに難くない。)に対して、労をねぎらうべきというか、今まで冒険的かつ意欲的な告発を、駄目マスコミに替わってやってきてくれた彼女に対する恩返しとしてでも、この本を購入して何がしかの印税がきっこさんの懐に入るようにすべきだと思うからだ。

実際、今までただで読むことができた(今もできる)記事の数々は報酬を得て当然とさえ思えるし、これからも記事を書き続けてもらいたいということを考えたら1,300円+消費税なんて安い安い。個人的には、期待料を込めてもっと彼女にお金を払いたいほど。

ところで、きっこさんの正体の問題だけど、わたしはかなり高い確率で業界関係者(ヘアメイク)なのはまあ違いないと思っている。最近はその手の記事もあまりないけれども、以前の記事に出てくる業界関連情報は、わたしがささやかながら知っているその種の業種に特有の情報がかなり多く、信憑性が高いと感じている。

ただ、これだけネットで放言しているわけだから、多少立場が悪くなっているに違いないのは想像できる。(第一、狭い世界のはずですから。)

だから、今後の彼女がとても心配なんだけど、やっぱり元気に活躍して欲しいな、ただし、ネットで!というのがわたしの条件。

しかし、この本を手に取った多くのきっこファンはどんな感想を持つんだろうと思う今日この頃、きっこファンの皆さん、いかがお過ごしですか?

PS:ところで、わたし、サンプラザ中野って胡散臭くて大嫌いなんですよね。デーモン小暮も嫌いだけど。要するこの人たちの大学が苦手ってことなのかも?きっこさんも、あとがきのサンプラザ中野だけは勘弁して欲しかったな、個人的に!

きっこの日記

白夜書房

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