切られお富!

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『夕凪の街 桜の国』が映画化!

2006-09-20 02:29:30 | アメリカの夜(映画日記)
最近情報の遅いわたしですが(笑)、こうの史代の傑作マンガ『夕凪の街 桜の国』が映画化されるそうですね。監督は佐々部清、主演は田中麗奈。原作がいいだけに、安っぽい映画にならないといいんだけど・・・。(東映)

夕凪の街 桜の国(以前書いた記事)

原作の感想は以前書いているので繰り返しませんが、手塚賞受賞のこのマンガって、繊細でとてもよい作品です。

しかし、『のだめ』のドラマ化や『さくらん』の映画化に、『働きマン』のアニメ化など、好きな作品の映像化が続いていて、個人的に複雑な気分。

結局、作り手の志の問題なんだけど、映像化されて原作を乗り越えた作品って、いったい幾つあっただろう?これには、マンガ原作のレベルの高さに脚本家が追いつかないということがあるような気がするんだけど、それでもテレビの場合はたまに原作を超えた作品もある一方、実写映画の場合はむごい結果があまりに多くないですかね?

これには、実写化する際の予算の問題ももちろんあるわけだけど、そのこと以上に感じるのは、安っぽいセンチメンタリズムで作品の辻褄を合わせようとする映画脚本家のレベルの問題があるような気がします。

正直言って、原作も酷かったけど映画はもっと酷かったというようなケース(あえて具体名は出しませんが!)の場合、脚本家の基礎的な知識の蓄積が足りないんじゃないかと思うこともしばしば。はっきりいって、マンガ関係者、アニメ関係者の方が、駄目な映画人より本は読んでるし、映画は観ている一方で、小説家になれないレベルの連中が映画の脚本になだれ込んでいるのではとよく思いますね。(テレビの場合は、競争原理がそれなりに働いているからいくらかましだとは思う。)

とまあ、話は脱線したけれど、今回のこの作品の映画化は、『半落ち」なんかの佐々部監督だし、安っぽい映画にはきっとならないことでしょう。ただ、田中麗奈はちょっととうが立ってるかな?(でも、このひとって、久々に映画女優ではあると思うなあ・・・。)

そんなわけで、期待してますよ!

PS:小林よしのりとか『嫌韓流』よりは読まれるべき原作だとわたしは思いますけどね、この本は!!

夕凪の街桜の国

双葉社

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第9回 手塚治虫文化賞
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