切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

三谷幸喜、「決闘!高田馬場」で初歌舞伎

2005-11-21 21:24:15 | かぶき讃(トピックス)
脚本家三谷幸喜が、来年3月に東京・渋谷のパルコ劇場で行われるパルコ歌舞伎「決闘!高田馬場」を作・演出、市川染五郎、市川亀治郎、中村勘太郎らが出演するそうだ。ちょっと興味はあるんだけど、こういう潮流になってきたのかな、若手歌舞伎役者の新作歌舞伎って。

串田和美、蜷川幸雄、野田秀樹とそれなりの成果はあげている最近の歌舞伎の新演出。確かに「新派プラス大河ドラマ」って感じの古臭い「新歌舞伎」が流行らなくなっていくのはわかるんだけど、少なくとも前記の三人の歌舞伎からはわたしは役者重視の重厚な芝居というものを感じない。結局、現代演劇のエキスというのは、おチャラけた喜劇性以上のものではないってことなのか?(なかでは意外にも、蜷川が一番マシだった。)

三谷幸喜って前記三人に比べれば奇想の人というより演出の人って感じもするから期待はするんだけど、どうなることか…。

要するに、わたしが歌舞伎や文楽が好きなのは、その血生臭さ、陰惨さ、それでいて英雄的な主人公、そして運命的な展開というものに惹かれるからで、言ってみれば、非日常の艶麗さがわたしを魅了し続けている。

しかし、今の芝居ってステレオタイプの下世話な「本音」を「みんな知ってるよね」ということにして進んでいくから、普遍性を志向するというより、「懐かしのアニメ100」みたいな内輪受けの袋小路を泳いでるだけ。(例えば、宮藤官九郎の芝居!)

何はともあれ、期待します、三谷さん!でも、やっぱり新作より亀治郎の「合邦」みたいな古典のなかの冒険をわたしは観たいんだけどな…。

三谷幸喜氏「決闘!高田馬場」で初歌舞伎(yahooニュース)
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