この本、出てすぐくらいに読んだのですが、感想書きそびれたので、簡単なことだけ。
前半が緊急現場ルポ、後半がこの著者本来のスタイルで、民俗学っぽい地史の記録という感じなのかな。
前半で興味深かったのが、被災地の治安悪化の話。大手メディアの「日本人性善説」的な報道って、やっぱり嘘かって思いましたよ。そりゃそうでしょってね。「日本人性善説」みたいな言い方って、実は「日本人優位主義」というか、「民族差別」的な発想と裏腹なんじゃないかとも思いましたね。
後半は原発誘致の歴史。メディアはそれこそ「被差別問題」というくくりで報じないんだろうけど、差別の構造と原発誘致の話は切り離せなんじゃないのかなと。これに現代日本の漂白民「原発ジプシー」が絡むわけで、日本の近代が産み落とした裏面としか言いようのない現象ですよ、きっと。
そう考えると、佐賀県知事の問題とも併せて考える必要がありますね。もっとも、取り上げられるメディアはどこなんだって話になるんだろうけど…。
ただ、この本で一点気になったのは、原発問題に東電OLの話を結びつけたくだり。ここはさすがに飛躍しすぎという印象を持ちました。
何はともあれ、今年の必読書ではありますね。
(参考)
前半が緊急現場ルポ、後半がこの著者本来のスタイルで、民俗学っぽい地史の記録という感じなのかな。
前半で興味深かったのが、被災地の治安悪化の話。大手メディアの「日本人性善説」的な報道って、やっぱり嘘かって思いましたよ。そりゃそうでしょってね。「日本人性善説」みたいな言い方って、実は「日本人優位主義」というか、「民族差別」的な発想と裏腹なんじゃないかとも思いましたね。
後半は原発誘致の歴史。メディアはそれこそ「被差別問題」というくくりで報じないんだろうけど、差別の構造と原発誘致の話は切り離せなんじゃないのかなと。これに現代日本の漂白民「原発ジプシー」が絡むわけで、日本の近代が産み落とした裏面としか言いようのない現象ですよ、きっと。
そう考えると、佐賀県知事の問題とも併せて考える必要がありますね。もっとも、取り上げられるメディアはどこなんだって話になるんだろうけど…。
ただ、この本で一点気になったのは、原発問題に東電OLの話を結びつけたくだり。ここはさすがに飛躍しすぎという印象を持ちました。
何はともあれ、今年の必読書ではありますね。
津波と原発 | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
(参考)
原発労働記 (講談社文庫) | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます