「憂国忌」という名称自体があんまり好きじゃないですが(もっとも、「愛国忌」じゃないだけマシですか!)、三島由紀夫の命日には親交のあったこの二人の対談がよいのでは!「三島由紀夫に憑りついていた悪霊の正体」、「石原慎太郎には深い自己分析がない」、「関西系の三島信奉者の右翼が、美輪を殴りにコンサートにやってきた」とか、面白い話が盛りだくさん。むかし月刊「すばる」に載った対談の完全版です。
美輪明宏に三島の死を伝えたのが、俳優赤木圭一郎の妹だって話もへぇ~って思うところだけど、なんだか怖い気がしたのは「英霊の声」執筆当時のエピソード。長編を書いてもやつれることのなかった三島が、この作品を書き終わったらやつれて書斎から出てきたって話は、それ自体が小説みたいですね。
また、「三島の戯曲は当たらない」という評判を覆したくて、三島が美輪に「黒蜥蜴」出演を頼んだ話なんかは、なるほどと思いました。
あと、美輪の石原慎太郎批判は舌鋒鋭くて、わたしは人物評としてもかな面白いと思いました。福田和也みたいな石原信奉者はどういう感想を持つんだろうと思います。
というようなことで、三島読者は手に入れて損はないでしょう。おすすめ。
PS:しかし、この本のタイトルはなんとかならなかったのかな?
美輪明宏に三島の死を伝えたのが、俳優赤木圭一郎の妹だって話もへぇ~って思うところだけど、なんだか怖い気がしたのは「英霊の声」執筆当時のエピソード。長編を書いてもやつれることのなかった三島が、この作品を書き終わったらやつれて書斎から出てきたって話は、それ自体が小説みたいですね。
また、「三島の戯曲は当たらない」という評判を覆したくて、三島が美輪に「黒蜥蜴」出演を頼んだ話なんかは、なるほどと思いました。
あと、美輪の石原慎太郎批判は舌鋒鋭くて、わたしは人物評としてもかな面白いと思いました。福田和也みたいな石原信奉者はどういう感想を持つんだろうと思います。
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ぴんぽんぱん ふたり話 | |
クリエーター情報なし | |
集英社 |
英霊の聲 オリジナル版 (河出文庫) | |
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河出書房新社 |
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