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切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

中村ノリについて気になっていること。

2007-02-15 02:24:48 | 「プロ野球問題」
純粋に野球の問題ではないところで、中村ノリの境遇についてはいろいろ考えるところがありますね。まあ、つらつら書いてみましょうか、パーソナリティの問題は別にして。

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だいたい、オリックスとの契約交渉段階で、労働組合である選手会はうまく機能できなかったのかナアというのがそもそもの疑問。最後の最後にでてきただけで、交渉過程で仲裁に入るようなことをしないと、こういう干され状態になっちゃう選手が今後も出るのではないでしょうか?

それと、選手会や野球選手個人に言いたいのは、アメリカと日本では法体系から弁護士の位置づけまでまるで違うので、メジャーのまねをすればいいってものではないってこと。

そもそも、アメリカの弁護士資格は州毎の資格になっていて、国家資格ではない。

state(国家)が集まっているのがアメリカ合衆国(UNITED STATES OF AMERICA)なので、たとえば、日本では考えられないことだけど、会社の商業登記の仕方も州毎に違う。

(因みに、軍隊だって州毎に州兵がいて、こういう自警団的軍隊組織というのは、案外、<自衛隊>的だなってわたしは思うのですが?)

そんなわけで、弁護士資格が州資格であるからこそ、資格を取るのが日本と違って簡単で、アメリカ全体の法曹人口が多いということになるわけ。(だから、アメリカでは弁護士自体のステイタスって、日本ほど高くはない。)

また、たくさんいるから競争原理が働いて営業マン的に交渉ができる弁護士というのも登場したりするわけですよ。

(因みに、英米法と日本のような大陸法系の国はそもそも仕組みが違うんだけど、この話は詳しくいうと長くなるので、ここでは割愛。)

しかし、日本の顧問弁護士の類は、日本の企業社会ではあくまで<法律アドバイザー>であって、直接ビジネス交渉をやったりしないケースが大半。調停や仲裁には慣れているだろうけど、アメリカ並みのビジネス交渉をやれる日本の弁護士って何人ぐらいいるんだろう?

というわけで、日米の法体系や弁護士の位置づけを知らない野球選手たちが、メジャーの真似をして弁護士を使った代理人交渉をやっているというのは、どうもわたしには疑問なんですよね。

といっても、代理人交渉自体を否定しているわけではないし、十九、二十歳の青年がオッサンの球団社長相手に年俸交渉をやらねばならず、そこで多額の金額の決定が行われるっていうのも異常な現象ではある。

野球はもちろん、税法なんかにも詳しいエージェントが選手側にも必要だっていう気はしますね。

つまり、結論としていいたいのは、<アメリカ=野球先進国>みたいな思い込みで物事を捉えるんじゃなくて、実質的に有利なビジネス慣習というのを野球界・選手たちも模索しないといけないんじゃないかってこと。そこのところどうなんですかね?古田さん?(もう、選手会会長ではないけれど。)

それと、最後に、見事に静観の構えのNPBって何やってるんですか?だから、経営者よりの組織だって言われるんじゃないですか?法曹界出身の根来コミッショナー代行!

というわけで、私見でした。

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2 コメント

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Unknown (しんいちろう)
2007-02-15 05:37:45
なるほど。
ぼくなどは、単純に、中村は何でもっとちゃんとした弁護士を雇わないんだろう?なんて、思ってましたけど、そんな簡単なものでもないのですね。
でも、日本と米国では、根本的な選手の意識、ビジネスにおけるモラル観・風土の違いとか、あるいは対組織における個人の立場の違いなど、差異は大きく、いろいろ考えさせられることは多いですね。
日本では、選手は何かというとメディアなどで「金じゃなくて、誠意の問題なのだ。」などという言い方をしますけど、そういう不思議な物言いをきくたびに、結局、この人たちは球団に扶養させてもらってる、という負い目を持ってるのかな?と思います。球団に養ってもらってるんじゃなくて、球団を養ってやってるという意識を持たなければいけないのではないでしょうか?サラリーマンではないのだから。
でもそういうことをうっかり舌足らずに言ったりすると、球団側ではなくて、今度はメディアとファンにバッシングされたりすることになりかねないですから、難しいですね。
いずれにしても、今回の中村の問題は、選手会ももう少しシリアスに受け止めるべき問題なのではないのか?っていう気がしますけど。
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コメントありがとうございます。  (切られお富 )
2007-02-19 01:29:19
わたしがスポーツ選手だったら、法律や税金に詳しい営業マンみたいなひとをエージェントにするでしょうね。その方が、ちゃんと大人の駆け引きをしてくれそうですから。

日本の弁護士は社会経験なく弁護士になってしまうケースが多いので、交渉力は・・・だと思いますね。

先日、久々に増村保造監督の「黒い報告書」という映画をWOWOWで見直したのですが、小沢栄太郎の悪徳弁護士が迫力があってよかったなあ~。

でも、ああいう弁護士も役者も、偏差値世代からはきっと出ないのではないでしょうか?

それと、球界も、日本人選手の扱いが外国人選手並みの使い捨てになってきてますね。これが、宮内という経営者のオリックスという会社で起きたことだっていうのが象徴的に思えてきます。


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