切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

続・『はみだしっ子』をパクッた話。

2005-11-10 12:35:53 | 超読書日記
前回の記事で言い足りなかったのでちょっとだけ補足。

飛鳥部勝則の小説のamazonのカスタマーレビューなんかを読むとかなりボロクソに書かれているし、類似点比較サイトをみてもパクリの線は濃厚なわけだけど、私がイヤ~な気持ちになるのは、問題の小説が絶版・回収になることで、誰が儲かるのかっていう話。

すでにamazonのユーズド価格は上昇しているし、おそらくはオークション価格も高騰するんだろうけど、このことの恩恵を飛鳥部勝則も故・三原順の著作権者も受けないってことは、この話の本質が法律問題としての「著作権問題」とは別のところに行ってしまってるんじゃないかってことなんですよね。

私なりに整理すると、

①法的には著作権問題とは親告罪である。
②今現在、故・三原順サイドもしくは白泉社から飛鳥部勝則を訴えた形跡は無い。
③純粋に「著作権問題」として考えれば、飛鳥部勝則もしくは出版社の取るべき対応は「絶版・回収」の前に、著作権料の一部を故・三原順サイドに支払うことのはず。
④しかしながら、今回の騒動で取引されるであろう金銭は飛鳥部勝則サイドにも故・三原順サイドにも入ることはなさそうだ。(出版社的には結構な損害なわけでしょ。)

というわけで、溜飲を下げたのは「盗作された方」でなく、「盗作を指摘したひとたち」だけという結果が、わたしにはなんとも後味が悪いんですよね。(この手の<2ちゃんねる発>盗作指摘は今後もあるんでしょうが…。)

だから、わたしの立場としては、これほどに愛されているマンガ、簡単には読み飛ばせないような心を締めつけられるマンガ『はみだしっ子』を、いい機会だから、読んだことのない人も読んでみて!って呼びかけるしかないかな、ってところです。

以上、補足でした!
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