切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

本日、京橋のフィルムセンターで『赤い陣羽織』観てました。

2011-12-25 23:59:59 | アメリカの夜(映画日記)
以前記事にした先代勘三郎の映画初主演作『赤い陣羽織』を観てきました。予想外の大盛況!たぶん、通常の映画ファンじゃくて、歌舞伎ファンが多数含まれているんでしょうね~。というか、劇場で見たような顔をいくつもお見かけしたような…。というわけで、簡単な感想っ。

・先代勘三郎の映画初出演作『赤い陣羽織』をフィルムセンターで上映!(以前の記事)

『白い巨塔』など、社会派映画監督として知られる山本薩夫監督が、木下順二の原作を映画化。共演が伊藤雄之助、香川京子、有馬稲子となかなか豪華で、カラー、シネスコ!わたし、てっきりモノクロ、スタンダードを想像していたので、ちょっと驚きました。

映写のピントが微妙にあまかったものの、原版の状態がよいんでしょう。フィルムセンター所蔵だけあって、発色も悪くなかったですね~。

で、いよいよ本題の映画ですが、なかなかの佳作でした。勘三郎は監督の回想通りノリノリで好色な代官を演じ、その奥方を香川京子。村人夫婦を伊藤雄之助と有馬稲子という配役。香川京子はきりっとして綺麗な武家の奥方。有馬稲子はたくさんの男たちから言い寄られる美人の人妻!

特にこの映画、一番よかったのは有馬稲子じゃないですかね~。綺麗だし、艶っぽくて芝居も巧い。しかし、この頃市川崑と不倫してたんだなあ~なんて考えると、ま…。

とにかく、後年『忍びの者』などエンターテイメント時代劇も手掛けた山本薩夫の手腕が光る作品でした。この人、成瀬巳喜男門下なんですよね。そう思ってカット割りを見ると結構うなづけます。

また、監督の自伝を読むと、勘三郎の面白いエピソードが出てくるので、図書館で探すとよいですよ~。

というわけで、クリスマスの映画鑑賞でした!

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2 コメント

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羨ましいです。 (蝙蝠お高)
2011-12-30 09:07:06
いいなぁカラーワイド!アグファなんですかね?体調不良押して駆けつけるべきだったかな~有馬稲子が色っぽいってのがイマイチ想像できないけど次回機会があれば是非。良いお年を。また来年~よい映画に出会えますように!
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コメントありがとうございます。 (切られお富)
2011-12-31 23:37:18
お高さま

今回はお会いできず残念でした。来年は是非お会いしましょう。

ところで、この映画のフィルムの件ですが、よい質問です!

じつはこの映画、コニカラーです!

浅丘ルリ子のデビュー作『緑はるかに』(日活最初のカラー映画でもある。)で使われたことでも知られる、珍しい方式です。

アグファほど渋い色調でもないし、コダックや富士のような明るさとも微妙に違うかな~。

しかし、フィルムセンターは貴重なものを所蔵してますよね。

というわけで、また来年!よいお年を!
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