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切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

『言えない秘密』 ジェイ・チョウ 監督

2008-11-16 23:59:59 | アメリカの夜(映画日記)
たぶんシネフィル(映画狂)からも、普通の理屈を言いたい観客からも嫌われそうなベタな恋愛映画なんですが、妙に感心してしまったんですよ。なんと、監督・脚本・音楽・主演を兼ねるジェイ・チョウは、台湾出身の人気ミュージシャンで、この映画が初監督作品。イメージ的にいえば、福山雅治が映画監督と主演やって、音楽も作ったみたいな感じですか…。と、この段階で、「わたしはいいや~」と思ったあなた!わたしも福山雅治の良さはわからない口ですが、この映画はよい!というわけで、だまされたと思って続きをお読みください!!

・『言えない秘密』公式HP

音楽学校に転向してきた青年がふとしたことから出会う美少女。そして、二人は相思相愛のカップルになるのだけど、彼女には「言えない秘密」があった…。

といった感じのストーリーなのですが、話のディテールの転がし方がやけにうまいというか、このジェイ・チョウってひと、実生活でもきっともてるんでしょうねぇ~、こんなカップルいいなあって思わせる二人のシチュエーションを作るのがうまいんですよ、とっても。

自転車二人乗りで学校帰りというベタなシチュエーションでも、会話の中身やヒロイン(優香を頭よくした感じの女の子)のいい表情を拾うのが実にうまい。

映画作家的な凝ったカットはないんだけど、『恋空』みたいな映画を実に巧みに作ったくらいの技巧じゃないですか、コレは。

・以前書いた『恋空』の感想

それと、この映画のストーリーの鍵となる、古いピアノが置いてある、これまた古~い教室のセットと照明が実に情緒があっていいんだな~。

そして、最後の最後に、大きなどんでん返しが待っているんですが、こういう突拍子もない脚本を考え付くあたりがミュージシャンの発想かなって気もわたしはしたな~、なんとなく。(ただし、脚本の構成力はなかなかたいしたものですよ。)

ヤフーのレビューを読んでも、この映画の結末は賛否両論なんだけど、わたしがちょっと思い出したのは、カルトな恋愛映画『ある日どこかで』という作品。

こっちはラフマニノフの曲なんか出てくる映画ですけど、ひょっとしたらジェイ・チョウはこの映画観てたんじゃないって気もするんですが。真相はいかに…。

というわけで、これ以上書くとネタばれになりそうなので止めますが、バカにしたもんじゃないですよ、こういう映画。

クリスマス前なんかに見ると盛り上がったりして~。

では、再度!だまされたと思って、どうぞ!

Secret
ジェイ・チョウ
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル

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<参考>

ある日どこかで

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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