切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

本日、新橋演舞場におりました!

2010-11-13 23:59:59 | 私の写メ日記(観劇版)
夜の部観てました!今日の夜の部は充実してましたね!3演目ともよい!個人的には、特に「都鳥廓白浪(みやこどりながれのしらなみ)」の菊之助がよいです!!劇評ではいろいろ書かれていますけど、断固支持します!

最初の「逆櫓(さかろ)」は、幸四郎がやけに若々しく、いつものようにセンチメンタルじゃない!孫(金太郎)の前では若くいたいのかな?それがかえってよいですね。段四郎に富十郎の素晴らしい口跡が圧巻!

二幕目の「梅の栄」は、孫の宜生の踊る姿を頷きながら見る芝翫が微笑ましい。

三幕目の「都鳥廓白浪」は厳しい劇評もあるようだけど、わたしは大いに楽しみました。

そもそも、黙阿弥にしては南北風なこの芝居が好きだというのもあるし、それより何より、菊之助の取り澄ました美貌が素晴らしい。(色気がないという向きもあるでしょうが・・・。)

「十二夜」あたりより、菊之助の特色が出ているんじゃないのかな?菊五郎が演じたときの松若丸もよかったけど、菊之助の場合は父親とは違う特色がある。というか、世代的な、あるいは時代的な違いがあって、これはちゃんと論じられるべきですね(ひとことでいえば、現代の「かねる役者」のユニセックス的な感覚ということなんですが・・・)。久々にちゃんと感想を書きたくなりました。

ちなみに、これからこの芝居を観劇なさる方は渡辺保さんの『批評という鏡』の「都鳥廓白浪」の劇評を先にお読みになることをオススメします。たぶん、この芝居について書かれた最良の分析が読めます。そして、この劇評で絶賛されている2000年5月の舞台の映像も御覧になれたら、なおよいですね。

で、わたしは、今月の舞台の渡辺さんの批判とは違う点で、今回の舞台に感心しました。狼少年ならぬ「狼少女」にならないよう、絶対に感想を書くことにしようっと!

他の役者では、班女の前の市村萬次郎の立派さ、宵寝の丑市の中村歌六のどすの利いた悪、市川團蔵の七五調の台詞が心地よい!

というわけで、舞台を充分満喫させてもらいました!

菊之助は来月の日生劇場「合邦」が楽しみになってきた!

批評という鏡
渡辺 保
マガジンハウス
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