古来から日本にあったとされる「カタクリ」の花。
万葉集の中に、たった一首だけ、大伴家持の歌が残っている。
「物部(もののふ)の 八十(やそ)少女(おとめ)らが 汲(く)みまがふ 寺井(てらい)の上の 堅香子(かたかご)の花」。
この時は「堅香子(かたかご)」と言う名前だった。
堅香子という名前の由来は、カタクリの花が傾いたかごのように見えるからという説がある。
かつては里山であれば簡単に見つけることができた「カタクリ」だが、現在は見られる場所は少なくなっている。
ところが、近くに「カタクリ」の群生地があることを知り、行ってみた。
ほんの少しの場所だったが、地元の保存会が管理しているらしい。
科名:ユリ科
学名:Erythronium japonicum
和名:片栗
原産地:日本 朝鮮半島 サハリン
カタクリの花は、種が根付いてから、花が咲くまで7年間もかかるらしい。
また、カタクリの花は、キクザキイチゲ、ニリンソウと合わせて、「スプリング・エフェメラル」や「春の妖精」とも呼ばれている。