畑の隅に白い「ノコギリソウ(鋸草)」が咲いていた。
伸びた茎の先端に小さな花が固まって咲いている。
名前の通り、葉っぱはノコギリの刃のようにギザギザとした形をしている。
この「ノコギリソウ」は筒状花、舌状花ともに白い。
別の場所では違う色の花も見つかった。
筒状花は白く、舌状花は様々なピンク色。
学名 :Achillea alpina
英名:Yarrow, Milfoil
別名:アキレア
科名・属名:キク科 ノコギリソウ属
原産地: 日本、朝鮮半島、中国、ロシア、北アメリカ
そしてまた違う場所に咲いていたのは西洋種のもの。
これは先日行った北海道で、道路の脇や草むらなどのあちこちで咲いていた。
この名前は「セイヨウノコギリソウ」。
日本種と西洋種、どこが違うかって?
葉っぱが違っているんですね。
左の日本種に対して右の西洋種の葉っぱは見た目も柔らかいし、切れ込みが深く、2回羽状複葉になっている。
文字で書くよりも絵の方が分かりやすい。
セイヨウノコギリソウは土質を選ばないため繁殖力が強いので、野生化しているものが多く、高原などでもよく見ることができるようだ。
ノコギリソウは古くは、血止めの薬草として使われてきた。
それに対してセイヨウノコギリソウはハーブとして使われていて、別名を「ヤロウ」という名前で呼ばれている。
学名 :Achillea millefolium
英名:Yarrow
科名・属名:キク科 ノコギリソウ属
原産地: ヨーロッパ
そしてもう一つ、最初のノコギリソウを見つけた畑の反対側に「キバナノコギリソウ(黄花鋸草)」も咲いていた。
別名が「イエローヤロウ」、何だかすごい名前、でも『黄色野郎』じゃありませんから。
逆さまにして「ヤロウイエロー」とも呼んだりしていて、ドライフラワーによく利用されている。
背が高く、一本一本に鮮やかな黄色の小さな花が密集しているので、白い方のノコギリソウと比べると、すごく豪華に見えて目を引いていた。
白花と比べると全く違った形で舌状花がないように見えた。
でも調べてみると、2個ほどあるらしく、舌状花は20個くらいあるのだとか。
詳しい花の作りを見たくて、思いっきり拡大してみたけれど、顕微鏡でも使わないと無理のよう。
ハーブとして使われているためか、ヨモギのような匂いがした。
学名:Achillea filipendulina
英名:Golden yarrow、Gold plate yarrow
科名・属名:キク科 ノコギリソウ属
原産:中央アジア 南西アジア