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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

途中で辞めたことはいつまでも付きまとうと思った『泣くな赤鬼』

2019年06月15日 21時21分02秒 | 映画


2019年公開映画89本中46位。

泣くやーつ。
「赤鬼」と恐れられた野球部顧問の堤真一が、
卒業以来十年ぶりに教え子の柳楽優弥と再会するものの、
彼はすでに病魔に侵されており、、、という話。

柳楽優弥(高校生時代は堀家一希)は才能があったものの、
自分の思い通りにならないと嫌になってしまう性格から、
堤真一とソリが合わずに部活も学校も辞めてしまう。

そんな過去を踏まえて、
厳しい指導でしか生徒と向き合えなかった堤真一が、
余命幾ばくもない教え子の「最後に野球がしたい」
という願いを叶えようとするのは感動的だった。

今回、個人的に柳楽優弥(堀家一希)の役に
共感できるなあというところがいくつかあって。

まず性格のところ。
僕もけっこう自分の思い通りにならないと嫌になってしまう部分はあって、
さすがに辞めるまではいかないけど、気持ちはわかる。

次に、堤真一とのやり取りのシーン。
堤真一が「がんばれ」って言うんだけど、
堀家一希が「がんばれってどうすればいいんですか」って返すところが、
これメッチャ共感できるなと。
僕もそう言われることもあるし、
自分自身でもがんばらなきゃなって思うところはあるんだけど、
具体的に何をどうすればいいのかわからないことがよくある。

最後に、部活のこと。
不本意ながら「途中で辞めてしまったこと」っていうのは、
その後ずっと付きまとうんだよね。
僕も高校時代の水泳部は辞めなきゃよかったといまだに思うから、
柳楽優弥もずっと野球のことが残ってて、
最後の最後でそれをやりたかったというのはすごくわかる。

でも、病人の割には顔色もよく、
髪も金髪だったから、
あんまり弱っているようには見えなかったという(笑)

生きることのクソさと楽しさが織り交ざった『ウィーアーリトルゾンビーズ』

2019年06月15日 21時17分00秒 | 映画


2019年公開映画88本中43位。

両親を亡くし、
たまたま葬儀場で出会った4人の少年少女が、
あてのない冒険の途中で音楽に行き着き、
黒ずんだ人生を前進していく話。

8bitのゲームをモチーフとしたテロップや音楽が多く、
独特な世界観を持った『MOTHER』や
『スタンド・バイ・ミー』な印象。
監督が同い年だからか、
その表現や作品の世界観には共感できるところもあった。

みんな両親を亡くし、
人生ハードモードのはずなのに、
誰もそれを悲観することなく、
「亡くなっちゃったもんはしゃーなし」と言わんばかりに、
子供らしい感情の表面化もない姿は、
ある意味ゾンビそのもの。

ホント、ものすごくドライすぎてびっくり。
僕なんか、3年前に死んだばーちゃんのこと思い出して、
いまだにうるうるするぐらいウェットだから、
けっこう衝撃的でした(笑)

4人それぞれの、
普通だったらあまり人には言いたくないようなプライベートな事情も、
本人たちは冷静に客観的に見ていて、
それ自体に特に興味ありません的な態度がすごい。

もっと子供らしいとこ見せなよと思ったけど、
男子3人は別のところで男の子らしさが出ていたから、
そこは微笑ましかった(笑)

ダークな設定なのに、
ビジュアルや音楽がビビッドだから、
予告の時点ではポエムというか、
だいぶ抽象的かつ観念的な映画になるんだろうなと思ったけど、
話自体がシンプルなので、意外とわかりやすい内容になってて、
うまくバランスが取れていたと思う。

浮浪者バンドのところも
ディズニーっぽい雰囲気があって好きだったし。

ただ、好き嫌いは分かれそう。
それぐらいには、独特な世界観。

日本人は見ておいた方がいい『日本のいちばん長い日』

2019年06月15日 21時08分34秒 | 映画


「午前十時の映画祭10-FINAL」にて。
1967年の日本映画『日本のいちばん長い日』。

日本人として、
これは見ておいた方がいい映画だと思った。
第二次世界大戦において、
アメリカ・イギリス・中国からポツダム宣言が発表され、
日本がそれを受諾し、玉音放送がされるまでを描いた作品。
今の平和な日本を形作るきっかけとなった歴史的な内容だと思う。

僕には大学受験の日本史レベルの知識しかないから、
そこまで深くは知らなかった(覚えてなかった)けど、
最初にポツダム宣言が提案されてから、
日本は対応を検討するものの答えが出ずに、
正式なコメントをしていなかった。
当時の鈴木貫太郎首相が「黙殺する」と発表したため、
それが「拒否」と世界に伝わり、
結果原爆投下までに至ったようだ。

こう見ると、
回答を寝かしていた日本政府が悪そうだけど、
日本もかなり前から戦争終結の方法を模索していて、
ソ連の仲介を考えたり、
条件交渉の議論に時間がかかったりと、
すぐに動くことができなかったのも事実だろう。

さらに、日本には無条件降伏を快く思わない連中がクーデターを起こし、
玉音放送を中止させようとした動きもあって、
学校の勉強だけでは伝わりきらない、
当時の人々の怒りや悲しみ、
対立や葛藤があったのだと、
すごく感情が揺さぶられた。

結局、そのクーデターは失敗に終わったので、
そこでの犠牲者とか無駄に命を落としただけとも今なら思えるけど、
軍が力を持っていた当時は、
今では想像もできない想いがあったのだと思う。

三船敏郎の自害のシーンは迫力ありすぎた。
今やあんな演技できる人、いるのだろうか。。。

劇中では気づかなかったけど、
この映画には今の僕と同い年ぐらいの
児玉清や加山雄三が出ているそうで、
後から写真を見て驚いた。

また、昭和天皇役は八代目松本幸四郎
(松たか子のおじいちゃん)が演じているのだけど、
この映画の公開当時には実在の昭和天皇が存命だったこともあり、
顔がほとんど映らないよう配慮されていたらしい。

当時のことを自分のばーちゃんやじーちゃんに聞いてみたいけど、
もうそれは叶わぬ願い。
(いや、聞いた気もするけど忘れただけかも)
もっと早くにこういうことに興味を持てばよかったな。