旭川トンボ紀行

北海道旭川市を中心としたトンボの写真とその生態

アカメイト♀とクロイト♀の比較

2023年02月04日 | イトトンボ科
前記した通り、アカメイトトンボとクロイトトンボの♀は瓜二つで、混棲地ではほぼ判別できません。そこで、判別ポイントとなる箇所を示しました。
しかし、ただでさえ小さいイトトンボ科の仲間です。私のようにとにかくトンボが好き!という方でない限り、その判別は困難でしょう。

過去撮りためた数十枚の写真から判別すると、アカメイト♀の縁紋(翅先にある小さな黒い斑紋)はクロイト♀よりも白っぽくなります。胸側面の黒条
にも若干の違いが見られ、またアカメイト♀は手足が黒いですが、クロイト♀はやや白く(粉を吹く?)なる傾向があるようです。


上がアカメイトトンボ成熟♀

実は、♂個体も複眼以外はクロイトトンボと良く似ています。生態写真撮影では、どちらも水面すれすれを早いスピードで飛ぶので意外と判別が難しく、
アカメイト♂と思って近づいてみると「あれ?クロイトだった」ということもしばしば。

アカメイトトンボ成熟♂

いや~、それにしても本当に恰好いいトンボです。
本種とカラフトイトトンボは、正に北海道を代表するイトトンボの1つですが、近年の温暖化の影響?により絶滅に瀕している事実は、非常に残念と
言わざるを得ません。



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道内における危機的状況のトンボ-その4(アカメイトトンボ)

2023年02月03日 | 観察記録・日記
最後はアカメイトトンボです。道内に生息するイトトンボ科の仲間では、私が最も好きなトンボです。
国内でも「複眼だけが赤くなる」イトトンボは本種♂のみ。とにかく♂個体は青みのある体に赤い複眼のコントラストが美しく、とても恰好いいトンボです。
過去の多産地ではほぼ絶滅状態で、現在は道東で僅かな記録があるのみとなっています。10年ほど前、道北で多産地が発見され結構いい思いをしたのですが、
その後数年で見られなくなってしまいました。
本種の配偶行動は主に夕方の時間帯に見られることが多く、日中、成熟♂は池沼の沖合に出ているため撮影が難しい。


成熟♂


成熟♀(クロイトトンボ♀と非常に良く似ており、混棲地では見極めが難しい)


タンデム


産卵(17時以降に見られた)
コメント (2)
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