カオジロトンボの♂は水面に突出た枝や睡蓮の葉の上などに止まり、「静止型」の縄張り保有をします。アカネ大の小型のトンボですが以外とすばしっこく、近づくとすぐに飛び去ってしまいます。♀個体は産卵以外では森林内で見かけることが多く、生息地からかなり離れた場所で見付けることも良くあります。
6月の旭川市内ではシオカラトンボやギンヤンマが羽化を迎える頃、湿地を伴う池や水の澄んだ池沼において、額面の白い「カオジロトンボ」が活動のピークを向かえます。
本州方面では標高の高い山岳地帯へ行かなければ、なかなか目にすることの出来ないトンボですが、市内では南方種のシオカラやギンヤンマなどと普通に混棲しています。
本州方面では標高の高い山岳地帯へ行かなければ、なかなか目にすることの出来ないトンボですが、市内では南方種のシオカラやギンヤンマなどと普通に混棲しています。
こちらは道内では普通種とされるシオカラトンボの羽化シーンですが、いざ羽化に限定して写真を狙ってみると、意外に本種の羽化に巡り会う機会が少ないことに気付きました。シオカラトンボは環境適応能力が非常に高く、様々な水環境で生活していますので、羽化場所が特定しずらいということも、その理由の1つだと考えられます。
オツネントンボは未成熟状態で越冬し、越冬から目覚めると成熟が進みます。
本種は成熟しても体色の変化がほとんどなく、未熟個体か成熟個体かを見分けるのは難しいですが、成熟した個体は複眼先端部の青味が増し、特に♂ではより顕著となります。
本種は成熟しても体色の変化がほとんどなく、未熟個体か成熟個体かを見分けるのは難しいですが、成熟した個体は複眼先端部の青味が増し、特に♂ではより顕著となります。
今年の道内は数年ぶりにアオヤンマの個体数が非常に多い年となりました。ちなみに道内ではアオヤンマは絶滅危急種に指定されている大変珍しいヤンマです。
で、かなり衝撃的だったのがこのアオヤンマ♀同士による共食いです。成熟♀が未熟♀の胸部に喰らいついています。どうやらこの♀は食欲による共食いではなく「弱者を排除」しようという行動から未熟♀を襲ったようです。事実、胸部の1/3ほどにダメージを与えた後、どこかへ飛び去っていきました。恐らく個体数が爆発的に増加したため、優秀な自分の子孫を残す為、より多くの♂と交尾をする為の本能的な「弱者排除行動」だと思われます。
で、かなり衝撃的だったのがこのアオヤンマ♀同士による共食いです。成熟♀が未熟♀の胸部に喰らいついています。どうやらこの♀は食欲による共食いではなく「弱者を排除」しようという行動から未熟♀を襲ったようです。事実、胸部の1/3ほどにダメージを与えた後、どこかへ飛び去っていきました。恐らく個体数が爆発的に増加したため、優秀な自分の子孫を残す為、より多くの♂と交尾をする為の本能的な「弱者排除行動」だと思われます。
シオヤトンボは写真のような環境に好んで飛来します。この場所は絶えず山裾から水が染み出しており、ちょうど車が通過した後に出来た轍(わだち)に水が浅く溜まっている状態の場所です。
ご覧の様な場所なので橋の整備後は全く車が出入りすることが無く、今はシオヤトンボにとっては良好な生息環境となっています。雨降り後は水量が増すので、オニヤンマの姿も良く見られます。こういう場所に来ると、妙に癒されてしまうのは私だけでしょうか?
ご覧の様な場所なので橋の整備後は全く車が出入りすることが無く、今はシオヤトンボにとっては良好な生息環境となっています。雨降り後は水量が増すので、オニヤンマの姿も良く見られます。こういう場所に来ると、妙に癒されてしまうのは私だけでしょうか?
シオヤトンボの♀は♂とは対照的に黄褐色をベースとした地味な色合いをしています。
まぁ、シオカラトンボの仲間はほとんどが雌雄共に皆同じような体色の違いが見られますので、この種の宿命なのでしょうけど・・・・・・・♂は綺麗でも♀はちょっと・・・・という構図は昆虫界では当たり前?ですね。
まぁ、シオカラトンボの仲間はほとんどが雌雄共に皆同じような体色の違いが見られますので、この種の宿命なのでしょうけど・・・・・・・♂は綺麗でも♀はちょっと・・・・という構図は昆虫界では当たり前?ですね。
シオヤトンボの♂は成熟するとほぼ全身が白粉で覆われます。やや太身なトンボなので、飛翔時はまるで白いチョークが飛んでいるかの様です。本種はかなり自然度の高い環境下で見られ、特に人手によってある程度環境が維持された里山の小川や湿地などに多いようです。
こちらは同じ日に同じ場所で撮影したギンヤンマのカップル。相変わらずギンヤンマの飛翔シーンは手強く、人を近づけさせてくれません。で、150ミリではこれが限界。♂の単独飛翔にしてもやっぱりテレコンが必要なのかな~?
今年はオオトラフトンボの撮影の機会に恵まれませんでした。結局今年撮影できたのはこの♀個体のみ。しかも近づく前に逃げられてしまいました。旭川では個体数が比較的多いので、「いつでも撮れるや」と思ってしまったのがいけなかったですね。来年はもっとちゃんとした写真が撮りたいです・・・・・・・・
写真はカラカネトンボ♂の飛翔シーンです。トンボは飛翔する時、手足を胸にたたんで密着させ、前脚を複眼の後ろにたたみます。翅は後翅と前翅を交互に動かして飛び、ホバリングをする時はこの動作を高速で行うことで、空中の一点に留まることが可能となります。ヤンマの仲間やエゾトンボの仲間など、ほとんど止まること無く終始水辺を飛び続けている種は膨大なエネルギーを飛翔に費やしていることになります。
トンボ写真の醍醐味はなんと言っても、この飛翔シーンを鮮明に切り取ることに尽きますが、ファインダーの中心に納めることが本当にムズカシイ!しかもある程度大きく写し込む為にはトンボにかなり接近しなければならず、特定の種を限定して狙う時にはその種の飛翔の性格や好む環境を知っておく必要があります。
トンボ写真の醍醐味はなんと言っても、この飛翔シーンを鮮明に切り取ることに尽きますが、ファインダーの中心に納めることが本当にムズカシイ!しかもある程度大きく写し込む為にはトンボにかなり接近しなければならず、特定の種を限定して狙う時にはその種の飛翔の性格や好む環境を知っておく必要があります。
カラカネトンボは旭川市内では個体数が非常に多く、明るい池沼環境であればほぼ全ての環境で見ることができます。涼しい時間帯に活動することが多く、午前中を中心に活発に飛び回り、午後になるとやや活動が鈍りますが、再び夕方になると活性が増し日没直前まで飛び回っている姿を見かけます。