2018年2月3日
学生時代~入社当時までよく乗っていた185系「踊り子」。近年あまり乗車機会が無かったけど、上り「サンライズ瀬戸・出雲」で東京到着時に度々見かけるようになって以降また乗りたくなり、185系乗車のプチ旅を決行。向かうは真冬でも暖かい(はずの)南伊豆。
11時40分、東京駅に到着。これから乗るのは「踊り子115号」。「サンライズ」と同じ9番線から発車。
間もなく新橋方から回送で入線。ホームに国鉄時代車特有のブロワ音が鳴り響く。いい音~。
以前と変わらぬ「踊り子」のヘッドマーク。昨今のLED表示では出せない、この色鮮やかなデザイン。
そしてこの方向幕。最近めっきり見かけなくなったかと思いきや、実はこんな身近に存在していたのを改めて思い出す。
指定席の7号車に乗車。この列車は15両の長大編成。前10両が伊豆急下田行き、後5両が修善寺行き。
発車を待たずにさっそくビール。
放送で「車内販売は伊豆急下田行きのみ乗車」とアナウンス。185系は貫通路が無いからしょうがないけど、同じ料金を払いながら異なるサービス、ちょっとどうかと思ってしまう。
定刻12時、東京を発車。鉄道唱歌のメロディに続き「伊豆急下田行きは満席」との車内放送。185系は今や希少価値、自動放送無しの完全車掌による放送。
東京発車時点で7号車の乗車率は50%程。満席なのでこれからじゃんじゃん乗ってくると思われる。それにしても、唸る低いモーター音と客室出入口がなんとも国鉄車らしい懐かしい感覚。
品川・川崎と停車し、12時23分横浜到着。7号車はここでほぼ満席に。ここで突然あることを思い出し青ざめる。携帯の充電器忘れた。ヤバ。どうしよう?
大船で満席となって列車は東海道を下る。この区間は高速運転。国鉄車特有のモーター音が最高。やがて相模川を渡る。
今回は南伊豆フリー乗車券を使用。2日間有効で土日のプチ旅にぴったり。東京‐伊豆急下田単純往復するよりも安い料金設定でなかなかお得。フリーエリア内外に関わらず特急乗車時は別に特急券が必要。
小田原を出ると相模湾が見えてくる。湯河原・熱海と停車し、熱海で修善寺行きと切り離され伊東線へ。
13時45分、伊東到着。多くの乗客が下車。ここからは伊豆急線。乗務員も伊豆急線の方に交代。
列車は伊豆高原へ向けて登坂。高い所から時折見える海がきれい。
185系と言えば、特急ながら窓を開けられるのが最大の特徴。もともと普通・優等兼用車両として作られたのでこうなってるようで、「サザエさん」にも出ていた。
14時6分、伊豆高原に到着。ここでも多くの乗客が下車。行き違いの為しばらく停車。
自分が最後に伊豆急に乗ったのは「リゾート21」が登場したばかりの頃。あの頃走っていた薄緑/青ツートンカラーの車両は既に引退してるけど、こちらの伊豆高原電車区の奥に100系が1編成あるのが見えた。懐かしい。
伊豆熱川・伊豆稲取・河津と停車する度に多くの下車があり、車内はだいぶのどかに。
伊豆稲取付近では海岸沿いを走り、車掌さんによる案内放送が行われる。晴れていれば伊豆大島が見えるようだけど、残念ながら今日はよく見えず。
14時47分、終点伊豆急下田到着。久々に伊豆急のオーシャンビューを堪能。この伊豆急下田駅も久々。駅舎は何となく記憶があり。
入れ替わりで「黒船電車」が発車していった。
近い将来、E257系への置き換えが予定されている185系。伊豆の顔として活躍してきたこの雄姿も間もなく見納めか。
改札を出て観光案内所で場所を聞き、真っ先に向かうのはdocomo shop下田店。ここでなんとか携帯充電器ゲット。あ~ホッとした。
下田駅に戻り、ここからは東海バスで弓ヶ浜に向かう。こちらのフリー乗車券、東海バスの結構な区間が乗り放題。
16時発の石廊崎港口行きに乗車。
16時23分、みなとクリニックで下車。運賃は610円ながら、フリー乗車券なのでもちろん無料。やはりこれはお得なきっぷ。
徒歩3分程で、本日のお宿「温泉民宿 清水屋」さんに到着。
昭和の香りプンプンの宿だけど、中はとてもきれいで落ち着ける。さっそく温泉に入りたいけど、その前に弓ヶ浜の夕日を見に。
浜までは徒歩3分。懐かしい弓ヶ浜の海。しかしやはり暖かい。この時間でも気温10℃くらいありそう。さすが南伊豆。
ちょうど日が沈むところ。お~きれい。
サンセットを見届けて宿へ戻る。次は温泉。こちらの宿では弓ヶ浜温泉が源泉掛け流し。温泉は家庭用浴槽程の湯船が2棟あり、それぞれ個別に入れる。
体を洗いさっそく温泉に浸かる。泉質はナトリウム・カルシウム‐塩化物泉。塩味と苦味がある源泉は泉温77℃と高温。湯量を調節する事により湯温は下げられる。チョロチョロ程度の湯量にすると湯船は40℃程。じわ~んと染みて気持ちいい。やっぱり源泉掛け流し最高。窓を開けて外気を入れながらひたすらボーっと浸かる。
次の方が待ってると長湯はできないけど、もう1棟が空いたままだったので遠慮なく長湯し、60分コースで弓ヶ浜温泉を堪能。塩化物泉の特徴で、湯上り後もしばらくポカポカ。
温泉のあとは夕食タイム。こちらの宿は朝・夕とも部屋食で提供される。やはりこの部屋食は大きなポイント。夕食は金目鯛の刺身・煮つけ・サザエなど伊豆の海の幸がてんこ盛り。美味い。ビールがどんどん進んでしまう。
中でもイカの陶板焼き、ワタのうま味が濃厚で絶品。初めて食べた。ごはんもお櫃一杯食べて完全完食。お腹パンパンで苦しい。
南伊豆の静かな夜は更けて、旅の一日は瞬く間に終了。