毎日が山のこと

最近の山歩きの記録はもちろん、作ってみた山行プラン、過去の山歩きの記録も順次掲載中です。

前武尊山(2024年9月6日)

2024-09-07 09:00:22 | 上越・赤城・榛名とその周辺の山

8月後半は、長雨と台風で山に行く機会がずっとなかった。

9月に入ってようやく天気が回復したので、6日金曜日、群馬の前武尊山に出かけた。

この山には18年前の10月に登っている。

紅葉と岩の前武尊山(2006年10月19日)

今回が2回目なので、コースを変えてオグナほたかスキー場からのコースを使ってみた

 

さすがにスキー場があると山奥まで道がよく整備されている。

手前のペンションや民宿が散らばるエリアにはテニスコートやサッカーグラウンドなどがあった。

 

スキー場の駐車場に車を止め、8時25分歩き始める。

さっそくブナやコナラなどの落葉樹林の急登がはじまった

 

20分ほどで広い稜線に出た。

かなり大きな木も点在する豊かな森の道を歩く。いい感じだ。

 

ところが15分もするとスキーコースに出てしまった。

地図を見た時、このコースは、上の方はゲレンデの中を歩くことになることはわかっていた。

コースに並行してリフトがあるからだ。

ところが実際にはずいぶん下の方まで登山道にそってゲレンデが広がっていたのだ。

この日は、コースの7割かたはご覧のようなゲレンデの中の舗装の道を歩くことになってしまった。

 

スキー場には何人か人が入ってシーズンにむけての準備作業がはじまっているようだった。

ゲレンデのススキもきれいに刈り込まれていて、秋の花もコースわきの林の縁に見られるだけだった。

 

風が吹き抜けるのでそれほど暑くはないが、夏の日差しが背中をじりじり焼いている。

ゲレンデ歩きで30分ほどするとスキー場上部に到達し、前武尊山の山頂が見えてきた。

 

先日の台風のあと、空には秋の雲が姿を見せるようになってきた。

 

ヒヨドリバナももう終わりだ。

 

舗装の道が終わるところに冬の風によって枯れてしまった木と風下だけ枝を残した木があった。

標高1700mあたりなので冬は北風が吹きつけるのだろう。

 

ゲレンデも最後の部分はかなり急斜面になっていて、まだ草も刈っていなかった。

ヤマハハコとアキノキリンソウ。そして大部分はススキにおおわれている。

 

出発して1時間半でようやく山道にはいった。

ここまで最初の30分以外はずっと舗装の道を歩いてきたのだ。

 

山道に入るとすぐに川場野営場からの道と合流した。

この道は前回下山に使った道だ。

 

なかなか急で、歩きにくい。下山に使った道は印象が薄く、あまり覚えていない。

 

少しのぼると石の地蔵さんがあった。道に背を向けて下界を見下ろしている。

 

脚も疲れてきてたびたび立ち止まる。

あしもとにオヤマリンドウだろうか、つぼみを固くとじている。

 

途中にはちょっとした岩場もあって鎖が3カ所設置されていた。

 

まだ紅葉には早いが、オオカメノキが赤い実をつけていた。

 

先ほどの地蔵さんから30分ほどのぼるともう一つ石の地蔵さんがあった。

こちらは小さな屋根がかけてあった。

 

2つ目の地蔵さんから5分ほど登ると傾斜がゆるくなり、石の祠があった。

いよいよ山頂の一角に到着のようだ。

いやいや、疲れた。

 

前武尊山山頂。日本武尊の銅像があり、屋根もかけられている。

 

手をかざしてはるかに東国をみおろしている。

 

南東側が開けていて、赤城山から日光の山々が見渡せる。

左奥が日光白根山らしい。

 

日差しが暑く感じられたので屋根の陰にはいって一服。

 

18年前の時も不動岩の岩場から山頂までがかなりきつかったと記憶していたが、こちらのコースも山頂直下はなかなかきつかった。

このときはコースタイムよりかなり遅いと思っていたのだが、帰ってから確認するとコースタイムよりかなり早いペースだったのだ。

スキー場の中が歩きやすかった分、最後の急登がきつく感じたのだろう。

 

前武尊山のすぐ北にある剣が峰。

前回はこの峰の裏側まで行ってみた。なかなかの大展望だった。

今回はここから眺めるだけにして、30分ほどで下山した。

ゲレンデの舗装道を歩くと足が裏が痛くなるので草地の中を歩いた。

駐車場には午後1時ちょうどに到着した。

 

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花見ヶ原森林公園から黒檜岳(2020年10月13日)

2023-10-06 10:34:26 | 上越・赤城・榛名とその周辺の山

今日から私の妻は3回目の化学療法だ。先ほど病院まで送ってきた。帰りは午後3時過ぎになるだろう。

病院からは点滴のセットを首からぶら下げて帰ってくる。そのままあさっての昼頃まで自宅で点滴が続くのだ。もちろん当人は歩いたり食事をしたりは自由にできるのだが、力仕事はできない。私は迎えの時間まで自宅待機。

そんなわけで、また古いものに手を加えて投稿する。今回は3年前の秋に赤城山に行った時のものだ。

 

紅葉が美しい北関東の山々の中でも赤城山は特に人気がある。土日には結構な登山客が集まっているはずだ。そこで私は人が少なくて静かそうな花見ヶ原からのコースを選んだ。

最近の10月は天候が思わしくない。そこで気象庁のホームページで、天気分布予報のページでチェックした。ここの情報は前日にならないと出ないので、行けそうな日には、違う地域の候補地を複数もっておいて、ここを開いて日差しが出そうなところを選んで出かけるようにしている。この日も、関東は全般に雨や曇の天気だが、赤城山周辺は日差しがありそうなので決行することにした。

わたらせ渓谷への入口である大間々の町をすぎて谷間へと入り、水沼駅の手前で国道から左へと大きく回り込んで赤城山の山麓斜面へとあがっていく。この道はこのまま走れば沼田へと抜けられる。天気は曇りだ。

 

途中長いトンネルをくぐったりしながら峠近くで左の林道へとはいる。溶岩台地らしい地形の花見ヶ原を南から西へとまわりながらあがっていく。やがてガスがかかった中にキャンプ場が見えてきたので、そこの駐車場に車をとめた。

 

長い運転のあとなのでキャンプ場でトイレを借りようと近づくと管理人がいた。キャンプ場のトイレは鍵をあけていないので管理棟のトイレを貸してくれた。キャンプは夏場だけかと聞くと秋の今頃にも土日には客が来るといっていた。

 

管理棟から少しもどったところに赤城山への標識が立っていた。

 

ほとんど水平といえるようなゆるやかな斜面の森を歩き出す。すぐにササと落葉の木々が混じった森になる。

 

少し傾斜も増して、ガスの流れる森の奥から鹿の声も聞こえてきた。

鹿の声はこのような雰囲気にぴったり。なんだか秋の侘しさが増してきたように感じる。

 

ガスで濡れた落ち葉が緑の色のコケの上をきれいに飾ってくれている。

 

道ははっきりとしているし、500mごとにりっぱな標識が設置されている。

ただ中間点付近で丸い岩がごろごろしているところがあって、道がわかりにくくなったが、そこには目印の板などが枝に下がっているので注意してすすめば迷うことはない。

 

やがて木道があらわれた。しかし、傾斜地にまっすぐ登る形で設置されている木道は滑りやすい。

 

横木が打ってあるがだいぶ取れてしまっているので、今日のような日には注意して歩かなければならない。

山にむかってまっすぐの道。それだけ傾斜がゆるいということだ。

木々の葉の色づきを楽しみながら登るには、このくらいがちょうどいい。

 

朽ちた木にはキノコが。これは食べられそうな感じがするけどやめておく。

 

道は広い斜面から尾根の高まりへと登っていく。

 

そのころから色づいたカエデが増えてきて、周囲が明るくなりだした。

 

予想通り雲のガスの上に出てきたようだ。上を見上げると雲間から青空ものぞき始めた。

 

ゆるやかで広々とした尾根はそのまま黒檜山の稜線へと近づいていく。日差しが得られて森とともに気分も明るくなる。

行く手の空が広い。展望が開けてきたのだ。

 

そこにたどりつくと左下に小沼や地蔵岳が見える。駒ヶ岳から黒檜山へと登る登山道も近い。

 

メインの登山道に合流し、そこからひと登りで赤城山の黒檜大神の祠だ。そして山頂の標識は素通りして展望地へと向う。

 

雲はあるものの日差しがもれて沼田の街も見渡せた。谷川などの山々は上部が雲の中に隠されている。

 

足下の山に日があたって木々が華やぎを増していた。

 

今回の山歩きは同じ道を車に戻らねばならないが、気分のよい森を歩けるのであまり気にならない。

再び標高を下げるとガスがの中に戻ってしまったが、ぼんやり浮かび上がる紅葉の眺めに気分のよさが消えることはなかった。

実に気分のよい山歩きが経験できたものだ。アプローチの便がもう少しよければ度々来てみたいコースだった。

 

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紅葉と岩の前武尊山(2006年10月19日)

2023-09-19 13:38:11 | 上越・赤城・榛名とその周辺の山

まだまだ暑い日が続いている。

今日も埼玉は34度まであがるという。

でもあと数日でこの猛暑も一区切りつくらしい。

これまで9月末から楽しめる那須の紅葉を紹介してきたが、今回は群馬の武尊山にしよう。

 

武尊山は沼田市の北東にある標高2158mの沖武尊を最高峰とする古い火山で、南の川場村から入ると谷の奥にある沖武尊を中心に右に前武尊山、左に剣が峰山と左右に尾根を広げている。

 

独立した火山なので、南、西、東とたくさんの登山ルートを持っていて楽しめる。

今回は、川場村から前武尊山へ登った時のことを紹介しようと思う。

 

川場村から地元で奥利根ゆけむり街道と称している道を花咲へと向い、途中から前武尊山の二つの尾根の間にある川場野営場へと車をすすめる。

一番奥の野営場の駐車場に車をとめた。近くに避難小屋もたっていた。

 

10月も19日なので、このあたりが紅葉の最盛期らしい。

 

山の斜面の色づきを楽しみながらその谷を奥へと歩いて行った。

武尊山は、標高1000m前後のところが落葉広葉樹の森におおわれているので、山へのアプローチで紅葉を楽しめる。

 

青空に黄色く色づいた木が映えている。

 

カエデの紅葉も最盛期といっていいだろう。

 

ついつい同じような構図の写真をとってしまう。

似たような写真は自粛(笑)しておこう。

 

野営場から1キロほど歩くと左右の尾根への分岐に出た。

左が不動岩のある川場尾根のコース。右は天狗尾根コース。

私は川場尾根から登り天狗尾根をくだるという予定を立ててきた。

 

尾根にむかって登り始めると一段と色づきが鮮やかになってきたように感じる。

 

川場尾根に到着。ここから右へと不動岩をめざす。

 

すでに針葉樹が混じってきているが、まだ色づいた落葉広葉樹もたくさんあった。

 

これからめざす前武尊山が見えてきた。左の小さなピークは前武尊山のすぐ奥にある川場剣ヶ峰らしい。

 

なにやら大きな岩が見えてきた。不動岩付近の岩場らしい。

どんなところだろうかと少しドキドキする。

 

岩場の尾根道になったので視界が開けてきた。

 

川場谷をはさんで西側の剣ヶ峰山を望む。

写真の左端あたりまで川場スキー場のリフトであがれるので、最近は沖武尊への冬の最短コースとして人気らしい。

 

行く手には不動岩らしい岩峰とその左奥に川場剣ヶ峰のするどいピラミッド。

 

枯れ木がまとわりついて風格がある岩場を慎重にすすむ。

 

ここが不動岩。いやいやすごい展望だ。岩の突端まで鎖が伸びているが、私は行かない。怖いもの。

 

行く手にある前武尊山(右)と川場剣ヶ峰。

 

下をみるとこの不動岩より低い位置ながら大きなスラブが見えている。

あそこを登るのかい? そうじゃなきゃいいけど。

 

残念ながら登山道は、この大きな一枚岩の中段に向かい、そこから足元がすっぱり切れ落ちたスラブを鎖を頼りに登るのだった。

正直、びびった。

もっと左の木の枝や根をつかめるルートだともう少し怖くないのに。

胸をドキドキさせながら力任せによじ登った。

無事、てっぺんにたどりついたが、胸はドキドキ、息もあがってしまいしばらく休まざるをえないありさま。

 

でもこの先は岩はあっても危険ではなかった。

 

でもなんだか一気に疲れが出てしまったようでへろへろになりながら前武尊山へとむかった。

 

ようやく前武尊山山頂に到着。12時11分。

野営場を出発したのが8時40分くらいなので、たいして長くないコースに3時間半もかかった。

最近よく利用しているヤマレコの地図を見ても、不動岩から先は破線の表示になっているので一般コースとはいえない。

 

さて休憩をおえて、どうするか。もう沖武尊まで行く元気はない。

そこですぐ奥にそびえている川場剣ヶ峰に行ってみた。

途中からは三角錐に見えていたが、こちらからは幅のある台形にみえる。

つまり家の屋根の形をしているようだ。

 

途中から沖武尊(一番左)と中ノ岳、その手前の家ノ串山を望む。

沖武尊(武尊山)には以前にみなかみ町側の武尊神社からと、東の武尊牧場から登っている(新緑の武尊山(2003年6月7日)が、中ノ岳と前武尊山のあいだはまだ歩いていない。

 

見下ろす斜面は紅葉のじゅうたんだ。

 

剣ヶ峰を東側から巻いて反対側に出ると、岩場に石の祠が祀ってあった。

ここからみても剣が峰の上にはとても登れそうにない。

 

ここで折り返すことにした。

帰りの天狗尾根はごく普通の山道で心配なところはなかった。

最近は天狗尾根の東にあるオグナほたかスキー場から登るコースを選ぶ人が多いようだ。

このコースも途中は落葉広葉樹の尾根をすすむので秋にはいいのではないだろうか。

いずれ、山仲間とそのコースからまた登ってみたい。

 

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暑かった山の日の谷川岳(2023年8月11日)

2023-08-12 09:49:48 | 上越・赤城・榛名とその周辺の山

今年は「山の日」から始まる3連休からお盆休みが始まる。

高速道路は大渋滞、新幹線も満席が予想される。

加えて、13日からは台風が本州に上陸しそうだ。

天気を見るとやはり11日の「山の日」が最適らしい。

あれこれ調べているうちに、上越新幹線の「たにがわ」越後湯沢行きがすいていることに気が付いた。

これを利用して天神平から谷川岳を往復することにした。

 

朝の大宮駅。「たにがわ」の前にでる「とき」は、自由席に乗り切れない客が指定席車両へと走ってきて乗り込む騒ぎ。

でも「たにがわ」は大丈夫だった。

上毛高原から谷川岳ロープウェー駅までのバスは2両仕立てでどちらも満席。

 

ロープウェーの切符売り場も長蛇の列。でもゴンドラは次々出発するので無事天神平に到着。

でもそれほど涼しくないぞ。

 

天神平では家族連れの避暑客などが遊んでいる。

リフトに乗って天神峠まで登る人もある。うちでも子どもをつれて遊びに来たっけ。

 

天神平は花盛り。

 

まずは白毛門をバックに記念撮影。9時30分、登山道にむかって天神尾根を谷川岳山頂をめざす。

 

 

熊穴沢避難小屋までは、木道や木の階段が多い割とゆるやかな道が続くし、樹林の中なので暑くない。

 

途中、沢の向かいの白毛門が木々の間から姿を見せる。

谷川岳は先ほどまで山頂部が雲に隠されていたが、今は雲が切れて西黒尾根の急な稜線がトマの耳へと突き上げているのもよく見えた。

 

エゾアジサイも咲き残り。

休日なので若い人がほとんど。家族連れもたくさんいるが、われわれのような後期高齢者の姿は少ない。

 

大きなブナの下に木道が続く。

 

ようやく避難小屋が見えてきた。

 

小屋の中も周りも人でいっぱい。

 

避難小屋を過ぎると岩場の急登がはじまった。

 

まもなく樹林帯を抜け出し、笹の尾根道を登る。展望が広がったが暑い。

 

特に急な登りを抜けると岩があって展望がいい。そんなところでは必ずのように人が休んでいた。

若い人が次々に追い越していく。われわれより遅いのは子ども連れだけ。

 

上を見上げれば「天狗の留場」の岩の上にたくさんの人が休んでいるのが見える。

 

振り返れば上州武尊山、赤城山、子持山、榛名山の連なり。

でも日差しが強すぎる。

 

相棒に疲れが見えるので天狗の留場で小休止。聞けば朝飯を食べていないという。

そりゃだめだ。時計をみると12時になっていたので飯にした。でも口の中がばさばさだといって喉を通りにくそうだった。

 

肩の広場に続く笹原の登りになった。見上げる青空の色が濃い。

12時30分、ようやく肩の小屋に到着。ベンチで小休止後、トマの耳に向かう。

肩の小屋の脇から斜面を登っていくのだが、山頂は近いと木の階段でほんの少しペースをあげたら、足がつりそうな気配。

すぐにペースを落としてゆっくり登ったが、それでも暑さでからだの水分が減少しているせいなのか、ちょっとしたことで足がつってくる。

からだのバランスに気を付けながら登り続けた。

 

午後1時5分。トマの耳到着。相棒は相当疲れた様子。私の方は、疲れというより足のつりの痛みに悩まされた。

でも、久しぶりの晴天の山頂。

岩場に咲く花々と360度に広がる大展望に癒される。

 

尾瀬の燧ケ岳と至仏山。

 

越後三山の中ノ岳と越後駒ケ岳か。

 

西には苗場山の平らな山頂。

 

向かいに見えるオキの耳には大勢の姿が見える。

 

キオン。最近まで名前知らなかった。私の持っている図鑑類には出ていない。

葉の色がずいぶんと濃くってムラサキがかっているので違うのかと思った。

 

花の写真などを撮りながらオキの耳を往復。次々と人とすれ違う。

 

オキの耳も人でいっぱい。

 

肩の小屋に戻ってベンチでふたたび休憩。

周りの人は下山して人の姿が減っていくが、一方で連休を小屋どまりで楽しもうという人が登ってくる。

 

爼嵓をバックに。これもキオンだ。

ロープウェーの最終時刻も気になるので下山を開始。

岩場の下りなので気を付けながら下る。

登りとは違ってそこそこのペースで下り続けることができた。

 

夏の雲がわきはじめた谷川岳を振り返る。暑かったけど久しぶりに展望と夏の花を満喫した山旅だった。

このあと、避難小屋から天神平までの樹林の道では、汗をかいた腕にアブがまとわりついて、チクッとやるのに悩まされた。

虫よけを忘れてきたことを後悔した。

 

午後5時3分発の最終バスで上毛高原駅へとむかったが、新幹線は駅で30分待ちだったので水上駅から在来線に乗る人が多かった。

でも大宮まで在来線を使うと新幹線より1時間も遅くなるので駅で缶ビールを飲みながら時間をつぶした。

 

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榛名神社から掃部ヶ岳、杏ヶ岳周回(2019年6月13日)

2023-06-16 13:55:17 | 上越・赤城・榛名とその周辺の山

5年前の6月の記録をリメイクして投稿する。

 

梅雨入り前の緑の山を満喫しようと電車とバスを利用して榛名山へでかけた。

榛名神社を起点に榛名湖畔から掃部ヶ岳に登り、その後杖の神峠をへて杏(すもも)ヶ岳へ。

そこから今は使われていないらしい破線道をたどって榛名神社へと周回してみようという意欲的(それとも年寄りの冷水的というべきか?)プランだ。

高崎駅から1時間に1本出ているバスの時刻にあわせて早朝出発。

高崎駅7時25分のバスに乗っても神社到着は8時40分。やはりバスは時間がかかる。

 

榛名神社の参道には大きな赤い鳥居、両側には茶店のような建物が建ち並んでいた。

 

その奥に山門があり、くぐると沢沿いに道が続いている。

 

なかなか雰囲気のある参道だ。秋の黄葉のころもいいのだろうと思う。

 

平日なのであまり人影はない。途中、右手にブリッジ状の岩が見えた。鞍掛岩というらしい。

 

神社だけど三重塔がある。

江戸時代の末、神仏習合の時代に作り始め、明治2年に完成したが、明治政府の神仏分離令で神社となったので今は神宝殿と称しているようだ。

 

社殿は目立つ岩に抱かれるように立っていた。

このような奇岩が神の憑代(よりしろ)と考えられてここに榛名山の神を祀ったのだろう。

霊感などにはあまり興味がない私でも、この地が神社となったことは納得できる。

 

社殿の一部は工事中でシートでおおわれていた。

ここから奥へと下っていよいよ山道に入っていく。ただいま9時2分。

 

すぐに堰堤があらわれ、その上に九折岩(つづらいわ)が見えてきた。

榛名火山の噴出物の中に嵌入した安山岩の岩脈が侵食の結果残ったものだそうだ。

 

20分ほどで分岐点。左に行くと神社裏のバス停。榛名湖へは右手の道を沢へと下る。

 

榛名神社周辺の杉林を抜け出すと沢沿いの道は新緑の森の中。緑が目にまぶしい。

そして空気がハルゼミの声で満たされていた。

 

歩いても歩いてもセミの声から抜け出せない。

ハルゼミの声で満たされた海の底を歩いている感覚だ。

しばらく歩くと丁目石があった。二十二丁目と読める。

どこをめざす丁目石なのだろう。

 

沢に沿って少しづつ登っていく道は歩きやすく快適だ。

自分一人ではもったいない。そのうち誰かを案内して歩いてみたいと思った。

 

9時59分天神峠に到着。バス道の天神峠から東に200mほどだろう。

車道が通じており、広い駐車スペースもあった。

 

峠から湖畔にはおりずに、竹久夢二のアトリエへ。

周辺は湖畔の宿記念公園として整備してある。

この公園からも掃部ヶ岳の登るルートがあるが、私は硯岩に寄りたいのでいったん湖畔の道路へとくだった。

 

そのあたりから眺めた榛名富士。

 

掃部ヶ岳の登山口へは湖畔の車道を少し北へ向かう。

途中で硯岩(すずりいわ)が見えた。これからまずあそこに向う。

 

10時23分、掃部ヶ岳登山口から登り始めた。

 

ふたたび新緑とセミの声の世界へ。

 

10時42分、硯岩。おしりがむずむずする高度感。しばし展望を楽しみつつ休憩した。

 

こうしてみると硯岩も相当の高さがある。

 

硯岩をおりて掃部ヶ岳にむかう。すでに結構歩いているので疲れが出てきたのかきつい。

でもヤマツツジの鮮やかな色が元気をくれる。

 

11時30分、掃部ヶ岳山頂に到着。ふう!

ほかに数名の登山者が休んでいた。

 

サラサドウダン

 

浅間山が霞んで見える。手前の左は鼻曲山。

右の樹木の上に顔を出しているのは浅間隠山だろう。

 

妙義山のでこぼこがはるか下の方に見える。

 

はるかかなたに残雪の山が見えた。

八ヶ岳の南側なので南アルプスの甲斐駒ではないだろうか。

 

掃部ヶ岳からは尾根を西へと伝って杖ノ神峠へとむかう。

少しくだってから登り返すあたりは笹で開けているが、その後はずっと森の中。

 

ところどころにあるヤマツツジが慰めてくれる。

 

山頂から25分ほどで耳岩。足元を通っただけなのでどこが耳なのかわからなかった。

 

耳岩から数分で杖ノ神峠への分岐点に。少し折り返すように下っていく。

 

石仏があらわれて、杖ノ神峠に到着。12時48分だ。

すでに4時間歩いてきたので少々お疲れ。

 

ここから林道を伝って榛名湖畔、天神峠に戻ることができるが、せっかくここまできたので杏ヶ岳をめざすことにした。

コースタイムであと50分。

 

あまり見たことのない白い花があった。帰ってから調べたけどわからなかった。

 

中間にある鷺ノ巣山。

その先杏ヶ岳へはいったん下降して登り返しだった。最後は少々後悔気味に。

 

杏が岳の祠。

 

そして山頂の標識。でもそこで行き止まり。

しかも展望が全然ない。昔は結構見渡せたらしいのだが。

 

さてどうするか。天神峠に戻るとそこまででもたっぷり1時間余りだ。

それなら今は使われていない破線ルートでも直接榛名神社に下るほうが楽に決まっている。

 

先の方の尾根を見透かすと踏み跡があり、赤いリボンもついていた。よし決行だ。

 

しばらく尾根を忠実にたどっていく。少し上り加減になって尾根が幅広くなっている地点で左に歩きやすそうな尾根が分岐していた。

地図の破線は、もう少し先から左の斜面へと続いているのだが、少し進んでみたがどこが下降点だかわからない。

そこで先ほどの分岐に戻って尾根をたどって下ることにした。

この尾根は破線のついた尾根の北を並行してくだっている。歩きやすいのだが、細かな潅木の枝が邪魔をする。

途中先の見通せない岩場があったので、無理をせず右手の斜面を迂回した。斜面には獣道がついていた。

 

ふたたび尾根に戻ってすすむとようやく目印を発見。

 

そこから右手の斜面を下ると古い山仕事道らしいところに出た。

しかし、道は枯れ枝で埋め尽くされて歩きづらかった。

その道を歩いてみて先ほどの尾根をそのまま下ったほうが楽だったのように思えた。

 

15時2分、ようやく舗装の車道に飛び出した。

そこは予定通り、榛名神社入口から車道を500mほどのぼった地点だった。

 

今回杏ヶ岳から榛名神社を歩いてみて、特に危険なところもないので、ちょっと手を加えれば登山道として利用できると思った。

ぜひ地元で整備してほしいと思う。ついでに杏ヶ岳の薮を払って少し展望を確保してもらえればいい山になると思う。

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