8月後半は、長雨と台風で山に行く機会がずっとなかった。
9月に入ってようやく天気が回復したので、6日金曜日、群馬の前武尊山に出かけた。
この山には18年前の10月に登っている。
紅葉と岩の前武尊山(2006年10月19日)
今回が2回目なので、コースを変えてオグナほたかスキー場からのコースを使ってみた。
さすがにスキー場があると山奥まで道がよく整備されている。
手前のペンションや民宿が散らばるエリアにはテニスコートやサッカーグラウンドなどがあった。
スキー場の駐車場に車を止め、8時25分歩き始める。
さっそくブナやコナラなどの落葉樹林の急登がはじまった。
20分ほどで広い稜線に出た。
かなり大きな木も点在する豊かな森の道を歩く。いい感じだ。
ところが15分もするとスキーコースに出てしまった。
地図を見た時、このコースは、上の方はゲレンデの中を歩くことになることはわかっていた。
コースに並行してリフトがあるからだ。
ところが実際にはずいぶん下の方まで登山道にそってゲレンデが広がっていたのだ。
この日は、コースの7割かたはご覧のようなゲレンデの中の舗装の道を歩くことになってしまった。
スキー場には何人か人が入ってシーズンにむけての準備作業がはじまっているようだった。
ゲレンデのススキもきれいに刈り込まれていて、秋の花もコースわきの林の縁に見られるだけだった。
風が吹き抜けるのでそれほど暑くはないが、夏の日差しが背中をじりじり焼いている。
ゲレンデ歩きで30分ほどするとスキー場上部に到達し、前武尊山の山頂が見えてきた。
先日の台風のあと、空には秋の雲が姿を見せるようになってきた。
ヒヨドリバナももう終わりだ。
舗装の道が終わるところに冬の風によって枯れてしまった木と風下だけ枝を残した木があった。
標高1700mあたりなので冬は北風が吹きつけるのだろう。
ゲレンデも最後の部分はかなり急斜面になっていて、まだ草も刈っていなかった。
ヤマハハコとアキノキリンソウ。そして大部分はススキにおおわれている。
出発して1時間半でようやく山道にはいった。
ここまで最初の30分以外はずっと舗装の道を歩いてきたのだ。
山道に入るとすぐに川場野営場からの道と合流した。
この道は前回下山に使った道だ。
なかなか急で、歩きにくい。下山に使った道は印象が薄く、あまり覚えていない。
少しのぼると石の地蔵さんがあった。道に背を向けて下界を見下ろしている。
脚も疲れてきてたびたび立ち止まる。
あしもとにオヤマリンドウだろうか、つぼみを固くとじている。
途中にはちょっとした岩場もあって鎖が3カ所設置されていた。
まだ紅葉には早いが、オオカメノキが赤い実をつけていた。
先ほどの地蔵さんから30分ほどのぼるともう一つ石の地蔵さんがあった。
こちらは小さな屋根がかけてあった。
2つ目の地蔵さんから5分ほど登ると傾斜がゆるくなり、石の祠があった。
いよいよ山頂の一角に到着のようだ。
いやいや、疲れた。
前武尊山山頂。日本武尊の銅像があり、屋根もかけられている。
手をかざしてはるかに東国をみおろしている。
南東側が開けていて、赤城山から日光の山々が見渡せる。
左奥が日光白根山らしい。
日差しが暑く感じられたので屋根の陰にはいって一服。
18年前の時も不動岩の岩場から山頂までがかなりきつかったと記憶していたが、こちらのコースも山頂直下はなかなかきつかった。
このときはコースタイムよりかなり遅いと思っていたのだが、帰ってから確認するとコースタイムよりかなり早いペースだったのだ。
スキー場の中が歩きやすかった分、最後の急登がきつく感じたのだろう。
前武尊山のすぐ北にある剣が峰。
前回はこの峰の裏側まで行ってみた。なかなかの大展望だった。
今回はここから眺めるだけにして、30分ほどで下山した。
ゲレンデの舗装道を歩くと足が裏が痛くなるので草地の中を歩いた。
駐車場には午後1時ちょうどに到着した。